まほろばblog

Archive for 1月 30th, 2012

冬うさと展

月曜日, 1月 30th, 2012

(ヤンジーからの案内)

「笑いは神様がくれた最終兵器」

月曜日, 1月 30th, 2012

 中島 英雄

 (中央群馬脳神経外科病院理事長)
        
 『致知』2008年1月号
  特集「健体康心」より
       ─────────────────────

例えば残虐な事件に出くわしたとします。

すると非常に不快な気持ちになった後、
大きな不安が襲ってくる。
その行き着くところは恐怖です。
恐怖の根源には死、つまり自分自身の滅亡がある。

それをどう解決するかという時に、戦う、
または徹底的に逃げるといった選択肢が出てくる。

そして死に物狂いで戦ったり逃げたりする際に
アドレナリンやドーパミンといった
ストレス対抗ホルモンが猛烈に出るのです。
その対象物が大きくて強いほど多量に出る。

しかしその危険が去った後、このストレス対抗ホルモンが
体内に残ると猛毒と化してしまう。

ストレス対抗ホルモンは
ストレスに対抗している時には必要なのですが、
その状態から回避された時、
体内に残ってもらっていては困るのです。

これを消去するために癒やしのホルモンが出るのですが、
このホルモンは作用が弱く、かなりの量を放出しても、
ストレス対抗ホルモンをつぶしていくのにはとても追い着かない。

だからそういう時に笑うんです、人間は

あるいは大泣きをすることで、
固体だったホルモンが一瞬にして気体となって
バッと昇華してしまう

ある人はこれを
「余剰エネルギーの昇華」
という言い方をしています。

おなかがすいて泣いていた赤ちゃんが、
おっぱいを飲むとニコッと笑う。

別に笑う必要はないんですよ。

満足したならそのまま寝てしまえばいい。
だけど人間は、笑うというある意味で
「無駄」な行為をする。

なぜか? 

母親への「ありがとう」という気持ちを伝えるためです。

そしてその笑顔を見た母親も
「あぁ、この笑顔がまた見たいなぁ」と感じる。
だからまたおなかがすいた時におっぱいをやろうと思う。
親子のやりとりはその繰り返しなんですね。

           * *

先日もテレビでこんな番組を見ました。
ある幼い女の子が小脳欠損症で
歩けない体であるにもかかわらず、
ちゃんと笑っているんです。

親の影響ですよ。

笑顔のお父さん、お母さんにつられてその子も笑うんです。
それを見た両親もその子のためにまた一所懸命になる。

恐ろしい力ですよ、笑顔というのは。
大の大人を二人動かしてしまうんですから。

笑いは神様が人類に与えてくれた
最終兵器ではないでしょうか