まほろばblog

札幌で鈴木重子さんによるワークショップを開催!

7月 3rd, 2013
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by  かねあい 相馬梨絵

歌手・アレクサンダー・テクニーク教師の鈴木重子さん、アレクサンダー・テクニーク教師の安納献さんのお二人をお招きし、札幌でワークショップを開催!

 

詳しくはこちら

http://kaneai.jimdo.com/%E3%81%8B%E3%81%AD%E3%81%82%E3%81%84%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97/2013%E8%8A%B8%E6%A3%AEws/
会場は、坂本龍一さんや大貫妙子さんも絶賛の芸森スタジオ。
http://www.geimori-st.jp/

鈴木重子さんは東大卒のジャズ歌手として、ゴールドディスクも受賞。
輝かしい経歴をお持ちです。
しかし、彼女はいつも自然体。
存在全てが癒しのような方です。

http://www.office-giraffe.com/

彼女に初めて会ったのは3年前、静岡で。
初対面とは思えないほど、私の心の芯にすーっとやさしく触れてくれる気がしました。
争う気持ちとか、社会への不満とか、自己顕示欲とか、トラウマとか、そういったものがどうでも良くなるくらい・・・自分の命の実体を尊く感じるような、そんなワークを受けて、どんどんやさしい気持ちになる自分がいました。

皆さんにも是非こんな気持ちになって欲しくて、企画しました。
赤字覚悟です!(北海道までお二人お呼びして、この場所で、料理で、こんな金額では採算取れません(笑))

現代社会には色んな不条理があって、悲しくて嫌になることが沢山あるけれど、自分がまず変わることで、世界が変わっていきます。

それは、肩がこることだったり、腰が痛いことだったり、過呼吸やうつだったり、、、そういうことでも、全て周りと自分との関係に影響しています。
まずは自分が楽で、自然体で、満たされていないと。
自分の事が改善されるだけで、周囲との関係が変わります。

もっと楽に、こころのままにパフォーマンスしたい、そういう願いへの答えになる可能性も大いにあります。練習の仕方も変わります。

怪我も少なくなるし、緊張も少なくなるでしょう。

こうした、「自分の使い方」を学ぶアレクサンダー・テクニーク。
私は、アレクサンダーに出会った4年前から、人生が180度かわり、人生が再スタートしたといえるくらい変わりました。

それまでは、数々の病気(クローン病、パニック障害、PTSD、うつ病、身体表現性障害、化学物質・電磁波過敏症、てんかん、ムズムズ脚症候群・・・)や 体調不良(肩こり、耳鳴り、めまい、しびれ、腹痛、頭痛、吐き気・・・)に苦しみ、ドクターショッピングや東洋医学などを試す日々。ほとんど寝てばかりの 日々。
周囲との関係も上手く行かず、満足なパフォーマンスもできず、まさに絶望の中にありました。
それが、がらりと変わったのです。

だから是非、皆さんにもお伝えしたいのです。
アレクサンダー・テクニーク、そして鈴木重子さんという存在を。

そして、もう一人、お呼びしている安納献さんはアレクサンダー教師であり、NVC(ノンバイオレントコミュニケーション)の実践者。
とっても素敵な方です。

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http://www.amazon.co.jp/NVC-人と人との関係にいのちを吹き込む法-マーシャル・B・ローゼンバーグ/dp/4532318106/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1372252391&sr=1-1

そんなお二人によるワークショップ。
こんな機会はもう無いかもしれません。

12日は音楽家向け(レベルは問いません)、13日〜15日は全ての方に。

じっくり少人数で学べるコースをご用意しました。
食事は、自然食まほろば、スルジェ農園、八剣山ワイナリー、トロワの畑、粋ラボラトリーから提供頂く、オーガニック中心の料理です。

是非ご参加下さい。

 

Facebookイベントページ

https://www.facebook.com/events/487026994699768/

イベント詳細

かねあいホームページ

http://kaneai.jimdo.com/かねあいトップ/2013芸森ws/

 

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■■■■■■■■■■■イベント詳細■■■■■■■■■■■■■■
【こころとからだを解放し、のびのびと舞台で演奏しよう!
音楽家のためのアレクサンダーテクニーク・ワークショップ】

がんばって練習すればするほど、音が出にくくなって、不自由になってしまう。音程やリズムに気をつけると、表現がおろそかになり、表現に気を使うと、演奏が雑になる。他のメンバーと息が合わない。ステージに上がると、緊張して体が思うように動かない…こんなことはありませんか?

私たちは、力を入れて何かを『する』ことは、たくさん学びますが、無駄な力の『抜き方』を学ぶ機会は、まずありません。豊かで自由な表現は、本当は不要な力みのない、効率的な演奏から生まれてくるのです。アレクサンダー・テクニークは、100年ほど前に開発された、『ラクな体の使い方』についての技術。欧米では、音楽や演劇の学校で、基礎トレーニングとして取り入れられています。知らない間にしょいこんだ、不要な思い込みやプレッシャー、それにともなう体の負担を減らして、ラクで効率的な動き方を学びます。骨格模型を見ながら、体の構造を再発見し、エクササイズをしながら、聴いて、見て、触れて、動いて、パフォーマンスの質を上げていきましょう。

(鈴木 重子)

■ 日 程 ■ 2013年7月12日(金)13:00〜17:00

■参加費■ 14,000円(定員25名)

《学ぶことの一例》

●ボディマッピング・・・体の仕組みを理解し、効率よい楽な使い方を学ぶ

●呼吸のワーク・・・自然な呼吸を学ぶ

●あがり症の克服・・・舞台に出るとき、なにが起こっているのか。緊張を表現へのエネルギーに変換する学び。

ご希望の方はワークショップ内で実際の演奏も歓迎します。楽器をお持ち下さい。

※7月12日音楽家のためのWS参加者限定!
【懇親会&発表会】

7月12日(金)18:00~20:00

+2,000円で【懇親会】に参加できます。

持ち寄り形式です。

ワークショップで学んだことを活かしての発表会です。

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【安らかで、生き生きした『からだ』を生み出すワークショップ

〜声、呼吸、動きを通して、周りの世界とつながる〜】

しなやかで、落ち着いて、快適な、からだ。自分が自分であることに、お腹の底から満足できるようなそんな体験をしたことがありますか?私たちのこころとからだは、密接につながっています。むだな力みや緊張を手放すとき、からだは解放されて柔軟さを増し、こころは安定して、存在することの喜びや、周りとのつながりを生み出すのです。アレクサンダー・テクニークは、100年ほど前に開発された楽で自然な『からだの使い方』のための技術。このワークショップでは、その原理を使ってからだのひとつ、ひとつの構造を確かめながら、声や呼吸、動きを解放することによってからだのレベルから、安心で生き生きした自分に、生まれ変わっていきます。豊かな自然の中で、ゆったり時間をとって、こころと、からだと、世界とのつながりを再発見してみませんか?

(鈴木 重子)

■ 日 程 ■ 7月13日(土)〜15日(月・祝)

◇7/13(土)

14:00~15:00 受付

15:00~17:00 オリエンテーション・レッスン1

17:30~19:00 夕食

19:00~21:00 レッスン2

◇7/14(日)

9:00-10:30 森林散歩、自然のワーク

10:30-12:30 ブランチ、自由時間

12:30-16:30 レッスン3

16:30-17:30 入浴、自由時間

17:30-19:00 夕食、自由時間

19:00-21:00 レッスン4

◇ 7/15(月・祝)

9:00-10:30 レッスン5

10:30-12:30 ブランチ、自由時間

12:30-15:00 レッスン6、クロージング

※スケジュールは、若干変更する可能性がございます。

※より深い学びをするために一日2食としています。休憩時間などで、持参のものを食べていただくのは構いません。

■参加費■ 46,000円 (定員18名)

※会場利用費、食費、宿泊費、資料代の全てを含みます

2泊、4食付(相部屋となります。食事はオーガニック野菜中心。13日夕食、14日の朝食、夕食、15日の朝食です。)

ひのき風呂に入れます。

※ 宿泊を希望されない方は一泊につき5,000円引きが可能です。

【ワークの内容(予定)】

・声、呼吸のエクササイズ 楽で自然な声と息

・ボディ・マッピング 体の構造を知ることで、体に落ち着く

・からだを使った、関係性のワーク、安心のワーク

・自然とのつながりのワーク

・日常の動き(歩く、座る、食べるなど)のワーク

※それぞれの方の興味、関心を、深く取り扱っていきます。

※7月13日〜15日のWS参加者限定
【やさしいコミュニケーション(NVC)WS】

7月15日(月・祝)16:00~19:00

+3,000円

ノンバイオレント・コミュニケーション(NVC)とは?

40年ほど前に、アメリカ人の心理学博士マーシャル・ローゼンバーグが提唱した、互いを聴き合う対話法。自分や他人を批判することなく、ありのまま受け入れながら、思いやりをもって聴き合いながら、つながりを見つけてゆくための具体的でシンプルな方法です。

特別割引!

全日程にご参加の方は参加費2,000円を割引いたします。その場合、7/12(金)の夜も芸森スタジオでの宿泊も可能です(1泊6,300円)。7/13(土)の朝食の用意はありませんのでご了承ください。

————————- 共通事項 ————————————–

■ 講 師 ■ 鈴木 重子(歌手、アレクサンダーテクニーク認定教師)

安納 献(アレクサンダーテクニーク認定教師)

鈴木 重子 http://www.shigeko.jp/./

ヴォーカリスト。いのちの響きをつむぐ歌い手。幼い頃からピアノや声楽に親しみ、東京大学在学中に本格的にボサノヴァ、ジャズヴォーカルを学ぶ。卒業後も司法試験への挑戦と、歌の活動を続けながら自身の歩む道を模索し、「本当に好きなことをして、限りある人生を生きよう」とヴォーカリストの道を選択。1995年メジャーデビュー。ニューヨーク「ブルーノート」にて日本人ヴォーカリストとして初公演。さまざまなジャンルの曲を、独自のスタイルで表現し、以後、多くの作品を発表。平和の歌を集めるプロジェクト“Breath for Peace”の発起人であり、紛争の地、ウガンダ共和国を訪問。2012年、朗読CD“あかり”をリリース。リードオルガンとの共演CD「リードオルガンに夢をのせて」に参加。すべての生命に響き合う唄を求めて、学校、病院など分野を越えて活動し、ヴォイスや表現、アレクサンダー・テクニークのワークショップ、講演なども行っている。

安納 献

BODY CHANCEプロコース東京校トレーニング・ディレクター国際基督教大学卒。ATI認定教師。心と体のつながりを扱う実践的な手段としてアレクサンダー・テクニークに興味を持ち、2001年より学び始める。2006年ATA卒業。以後、現代朗読協会でなどで定期的にワークショップを開催。舞台や合唱の経験から、パフォーマンスやコミュニケーションへの応用に関心を持つ。現在、非暴力コミュニケーション(NVC)を勉強中。英語でもレッスン可能。

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■会場■ 芸森スタジオ

http://www.geimori-st.jp/

(宿泊施設、駐車場完備)

TEL:011-206-7355 〒005-0864 札幌市南区芸術の森3丁目915-20

札幌市中心部から車で約30分

新千歳空港から車で約50分

地下鉄とバスでお越しの場合 地下鉄南北線「真駒内」駅から中央バス(101 空沼線・102 滝野線)「常磐小学校」下車 徒歩10分

※行き帰りに乗り合わせが可能です。真駒内駅からの発着になります。詳しくはお問い合わせ下さい。

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アレクサンダーテクニークとは?

アレクサンダー・テクニークは, 心身の不必要な緊張に気づき, これをやめていくことを学習します。その手がかりとして頭・首・胴体の関係が重要であることをF.M.アレクサンダーは発見しました。がんばればがんばるほど出来なくなるとか, 緊張をやめようとすればするほど緊張してしまうとか。頭と脊椎のあいだのプレッシャーが少なくなれば, アレクサンダーの言う「初源的調整作用」が活性化され, 本来もっている自分の能力が解放されます。音楽, ダンス, 演劇, スポーツにおけるパフォーマンスが向上し, 人間関係がらくに, 日常生活が快適になり, 病気や痛みが減っていきます。

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【お申込み】 ・ご予約はmailもしくはFaxで受け付けます。

タイトルを「2013芸森WS」とし、

本文に以下の項目を全てご記入の上送信下さい。(定員になり次第、受付終了となります)

1 お名前

2 性別

3 住所

4 電話番号

5 メールアドレス

6 ご希望の講座

( )[a]7/12 音楽家のためのアレクサンダーWS

( )[b] 7/12 音楽家のためのアレクサンダーWS+懇親会

( )[c]7/13〜15 安心を見つけるアレクサンダーWS

( )[d] 7/13〜15 安心を見つけるアレクサンダーWS+NVC・WS

7 7/12のWSに参加の場合、楽器・パート

8 ご来場方法

( )[あ] 自家用車

( )[い]公共交通機関

( )[う] 乗り合わせ希望(地下鉄真駒内駅待ち合わせ)

( )[え] その他

※参加費は事前振込をお願いしております。申し込みの方にお支払い方法をご案内いたします。

〔2013芸森WS予約専用メールアドレス〕 at2013sapporo@gmail.com

〔Fax番号〕 0133-62-8337

【ご予約に当たっての注意事項】

お申し込み後に、こちらからお送りするお支払い手続きを明記したmailが戻ってきてしまう方がいらっしゃいます。

携帯電話のmailからのお申し込みも対応しておりますが、お客様側の機種設定によりmailが届かなくなっている場合がございます。

携帯電話からのmailでお申し込みされた方は「ドメイン指定(@以下)解除」や「PCからのmailを受け付けない」などの設定を今一度見直して頂けますよう宜しくお願いいたします。

【お問い合わせ】 kaneaikaneai@gmail.com (かねあい)まで

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主催 かねあい、Soul mArk If me
後援 札幌市、札幌市教育委員会
協賛 芸森スタジオ、自然食まほろば、スルジェ農園、八剣山ワイナリー、トロワの畑、粋ラボラトリー

「セルフ・サポートのすすめ」

7月 3rd, 2013
   清川 妙(作家・エッセイスト)

              『致知』2013年8月号
               特集「その生を楽しみ、その寿を保つ」より

└─────────────────────────────────┘

私は毎日機嫌よく生きたいなと思います。
ぐちぐち不平を口にしながら生きてもつまらないですもの。
同じ生きるなら機嫌よくありたい。

もちろん機嫌悪くなる時もありますけど、
そこできゅきゅっとねじを巻いて、
機嫌のいい自分に直すんです。

やっぱり年を取ってからの生活は意志が要ると思う。
「愚痴を言わないぞ」とか、
そういうセルフ・マネジメントが大切だと思います。

余談ですが、英語の辞書を引くと
「セルフ」が付く単語が百以上あるんですね。

やはり海外では「自分で何々する」ということが
重んじられている証拠だと思うのですが、
「セルフ・コントロール」「セルフ・マネージ」といった中に、
「セルフ・サポート」という単語があって、
とても気に入ったんです。

それは自立や自助といった意味の他に
自営という意味もあって、
いま私もささやかに原稿を書いて
お金をいただいている自営業ですから、
「『セルフ・サポート』っていいな」と思って。

足が重だるいと思ったら、足を高くして寝るとか、
なるべく歩くようにするとか、
自分でできる限りのサポートをして、
「できる状態」を保つの。

体や頭はもちろん、心にもセルフ・サポートは
要ると思うんですよ。

例えば体と頭は体操をするとか
パズルをするとか言われていますが、
心のサポートについては言われないでしょう。

でもやはりこれも人を褒めるとか
「ありがとう」と感謝するとか、
そういう気持ちを強く持って
自分で自分をサポートすることがとても大事だと思う。

いいや、面倒くさい。
年を取ったから仕方がないや、と思ったら、
坂道を転がるばかりです。

「クリエイターに必要な三要素」

7月 2nd, 2013
 早乙女 哲哉(天ぷら「みかわ是山居」主人)

              『致知』2013年7月号
               特集「歩歩是道場」より

└─────────────────────────────────┘

(修業に入った老舗天ぷら屋で)始終考えていたのは
「天ぷらとは一体何か」ということ。

自分のしていることを具体的に言葉で説明できなければ、
きょうは調子がよかった、悪かったという話で終わってしまい、
コンスタントな仕事ができない。

そこで先述したように、自分の行動に
「いまがベストか」と必ず問答を掛けるようにし、
少なくとも天ぷらに関しては、
どんな質問を投げかけられても
全部答えられるようになろうと誓いました。

例えば天ぷらを「揚げる」とはどういう状態を言うのか。
私の出した結論は「蒸す」と「焼く」とを
同時進行で行う、ということです。

油自体は火がつく寸前の三百六十度近くまで
あげることができますが、
天ぷらの衣や魚には水分があるため、
揚げている素材は百度を超えることがありません。

揚げるというよりは、百度で「蒸して」いる状態です。

しかしそのまま油に入れておくと、
徐々に水分が抜けていき、
完全に水が抜け切ったところは、
百度から一気に二百度近い温度へと飛ぶ。

すると百度で「蒸す」のと、
二百度で「焼く」調理とが同時進行で始まるのです。

その原理を認識していれば、魚のクセを取ったり、
衣をいかにつければよいかといったことが
自分自身で把握できるようになります。

理論はよく分からないが、
油の中に入れていれば勝手に揚がるなどと思っていると、
自分から何かを仕掛けていくことなど不可能で、
経験が蓄積されていきません。

詰まるところ、魚も、野菜も、
元は皆生きるために海の中にいたり、
野にあったりしたもの。

それを、料理人は食べるために
置き換える作業をしなければならない。

いま、どこの料理の世界でも、
奇をてらったようなものが大流行りですが、
果たしてそれは本当においしいと言えるのか。
お客さんに面白い料理だと喜ばれればそれでいいのか。

真のクリエイターとは、
科学者であり、数学者でもあり、
なおかつ優れた感性がなければいけない
というのが私の考えです。

従ってお客さんから「おいしいですね」と言われたら、
「えぇ、そうやって揚げてます」と答えられる。
天ぷらがおいしく揚がるよう、
結果が必ずそうなるよう、
一挙手一投足、計算し尽くした中でものづくりをしている、と。

それは即ち次に来ても、
そうやって揚げられますよということであり、
この次も気を抜かずやらなければいけない、
という自分自身への戒めでもあります。

「日本一のお茶汲みになろう」

7月 2nd, 2013
  塩月 弥生子(95歳・茶道家)

              『致知』2013年7月号
               連載第89回「生涯現役」より

└─────────────────────────────────┘

【記者:茶道家として身を立てていかれたのはいつ頃ですか?】

三十歳を過ぎた頃ですね。

私は十六歳の時に巡り合った初恋の人と
結婚するつもりでいたのですが、
三年後に彼が胸の病気で突然亡くなってしまったんです。

もう本当にショックで、ショックで……、
いつになっても立ち直ることができず、
無気力に日々を過ごしていました。

そんな時、東京の荏原製作所の社主の長男だった
畠山不器との見合い話が持ち上がり、
私も辛い過去を忘れてしまいたい気持ちもあって、
とりあえずお目にかかろうと。

そして二十歳の時、彼の元へ嫁いだのですが、
お互いに坊ちゃん嬢ちゃん育ちできた
夫婦の生活はうまくいかず、
結婚から十年後に私は四人の子供たちを置いて、
一人家を飛び出してしまったんです。

夫といがみ合ってばかりいては、
子供にとってもよくないだろう。

まず私が独り立ちをして、その後に子供のことを考えよう、
自分の気持ちを偽らず、真っ直ぐに生きようと思ったんですね。

【記者:すぐ仕事は見つかりましたか?】

私は自分の名前を隠し、
都内にあるバラックの三畳一間に間借りをしました。

そして履歴書を書いて職業安定所に通い詰め、
やっと拾っていただいた会社で、
お茶汲みや掃除、電話の取り次ぎといった仕事を始めました。

自分には何もできないということが前提ですが、
働かせていただくからには
お茶汲み一つにしても一所懸命やろうと。

番茶は舌を焼くほどに熱く、煎茶は質に従って
上等なら温めにと淹れ方を分ける。
また、この方は二日酔いのようだからと昆布茶にしてみたり、
時には梅干しを落としてみたり。

お掃除も、ロビーにあった植木鉢の葉についた
汚れを一枚一枚きれいにしていく。

いずれのことも、茶道を通じて身につけたお作法や
接客の心得でしたが、私自身が、お茶汲みをするなら
「日本一のお茶汲みをしよう」と
一人決意していたこともありました。

それで会社の人も、これだけお茶汲みやお掃除を
一所懸命やってくれる人なら、
他の仕事を任せてもちゃんとやってくれるだろうということで、
私を接客対応担当にしてくださいました。

やがて私が裏千家の娘であることが知られだし、
会社の中でも
「昼休みに社内の女の子たちにもお茶を教えてやってほしい」
という声が挙がるようになったんです。

「人生を分ける2文字の差」

7月 2nd, 2013
   鍵山 秀三郎(イエローハット創業者)

              『致知』2013年7月号
               特集「歩歩是道場」より

└─────────────────────────────────┘

【杏中:鍵山さんはどういう信条で
    事業や掃除に取り組んでこられましたか?】

一つには先ほど申し上げた

「大きな努力で小さな成果を出す」

ですね。それに付け加えれば

「誰にでもできる簡単なことを、
 誰にもできないほど続ける」

これですね。私は何を行うにしろ、この二つが根底にあります。
それから

「自分に与えられた権限、権利。
 それを使い尽くしてはならない」

ということも日常の戒めとしています。

例えば、ホテルに泊まったら歯ブラシでも
髭剃りでもなんでも揃っているけれども、それらは使わない、
二泊三日で部屋を使用する時は
「シーツは替えなくていいです」と予め伝える、
といったことですね。
そのことでスタッフに負担をかけないようにしています。

私の家は留守が多いんです。
それで宅配便の方には
「玄関前にみな置いておいてください」と伝えています。
さすがに冷蔵品冷凍品はいけないとよく思われるのですが
「腐っても文句は言いません」と言っています。

いまは、なんでも自分の権利を精いっぱい使おうという時代です。
これが世の中を悪くしていると私は思うんです。

【杏中:そういえば、ある方から聞いたのですが、
    鍵山さんは「いつも笑顔ですね」と言われた時、
   「私はもともと無愛想な人間です。
    しかし、そういう無愛想な自分の性格に
    あぐらをかかないようにしている」と答えられたそうですね】

ニーチェに

「不機嫌は怠惰である」

という言葉がありますね。

先日もある方が
「自分はぶっきらぼうなので損をしても仕方がない」
とおっしゃっていました。

私はその方に

「あなたは何か損をしているのですか。
 何も損をしていない。
 周りが不愉快なことを我慢して損をしている」

と言いました。

「自分の性格がこうだからしようがない、
 と思うのは我がままです」

とはっきり申し上げたんです。

お陰様で、29周年祭!!!

7月 2nd, 2013

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徐福の故里・連雲港から

7月 2nd, 2013

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徐福のふるさと中国連雲港から帰って来ました。

と言っても、もう6月末のこと。

それ以後、たまった仕事をこなし、自然医学の原稿と29周年記念のための小冊子作りに終われ、

報告が大変遅れてしまいました。

申し訳ございませんでした。

昨年4月以降、中国は一切の日本視察団の受け入れを拒否して来ました。

今回の「国際自然医学・中国長寿郷調査団」は、初の受け入れで、現地で色々ありました。

しかし、夢のような邂逅があり、追って報告します。

15日発刊の「森下自然医学」誌に私の報告文が掲載される予定です。

それよりも、金曜日から始まる29周年の準備に店の者、おおわらわです。

次に、割引大サービスの予告を掲載します。

長寿郷と徐福の里へ

6月 15th, 2013

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今日から、森下自然医学主催の森下会長率いる長寿郷調査団に加わり、

江蘇省南通市に行って参ります。

前回訪問した 如皋(ルーカオ)市の隣に接し、多くの長寿者を擁しています。

今までの辺境に在する長寿村ではなく、都会における画期的な調査でもあります。

連雲港 徐福

 

また後半は、上海や南通より少し北に位置する港町、連雲港を訪問します。

そこは、徐福の里でもあり、そこから日本に向けて2200年前に出航したのでした。

森下博士を迎えての政府の招待は、

日本徐福会名誉会長の羽田元総理に次ぐ大歓迎式典ということで、

中国国内の一級の徐福研究家が一同に介して研究交流会が開催されます。

日本からは、森下会長と私が発表との事で、驚いています。

知らされたのは、つい先日4,5日前のことでした。

でも、何とかなるでしょう。

楽しんで来たいと思います。

後日、旅のあれこれをお知らせいたします。

 

 

 

22、23日に催眠療法が

6月 15th, 2013

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横浜の「イーハートブ クリニック」の萩原優院長は、

30年にわたり、消化器外科医として聖マリアンヌ医科大に勤め、

准教授を経て外科部長に就任後、クリニックを開業。

アメリカにおけるABHマスターインストラクターなどの多くの資格を取得して、

メンタルケアの総合医療を行い、心理療法の母胎でもある

「催眠療法」では、日本における権威でもあります。

今月22,23日に、まほろばにおいてセミナーを開きます。

なかなか奥の深い内容です。ご興味のおありの方は是非参加されてくださいませ。

http://ihatovo-clinic.com/

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萩原 優(はぎわら まさる)

医学博士  広島大学医学部卒業 東京女子医大外科で3年間の医療錬士を経て、 聖マリアンナ医科大学第一外科にて消化器外科、内視鏡的診断・治療、緩和医療に従事した。 第一外科講師、同大学講師、准教授を経て西部病院外科部長を歴任した。 30年以上に渡り大学病院に勤務し、平成17年3月退職した。 平成18年9月より19年3月まで「森の診療所」院長を勤めた。 現在は聖マリアンナ医大客員教授。イーハトーヴクリニック院長。 医療における精神面に特に重要視し、統合医療を行っている。 催眠療法を実践しつつ、その普及に努めている。
元日本外科学会指導医、元日本消化器外科学会指導医、日本消化器病学会指導医、 日本消化器内視鏡学会認定専門医、日本緩和医療学会評議員
・NPO法人ほあーがんサポートネットワーク代表 ・日本ホリスティック医学協会専門会員 ・ABH(米国催眠療法協会)マスターインストラクター ・NGH(米国催眠士協会)インストラクター ・ブライアン・Lワイスプロフェッショナルトレーニング修了 ・ソマティックヒーリング・インストラクター ・日本ホリスティックワーク顧問 ・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー ・現代レイキ師範マスター
著書/ 『がんの催眠療法』(太陽出版) 『前世療法体験CDブック』(マキノ出版) 『医師が行う がんの催眠療法体験CDブック』(マキノ出版)
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なつかしき人、平澤興先生

6月 15th, 2013
致知出版社社長・藤尾秀昭の「小さな人生論」

      2013/6/15 致知出版社(毎月15日配信)

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平澤興先生に出会えたのは私の財産です、
と私は講演の時によく話します。

森信三先生、坂村真民先生に出会えたのも同じです。

初めてお会いしてからもう30年近くが過ぎますが、
年を経るごとに、「逢い難くして逢うを得たり」の思いを深くしています。

その平澤先生の25回忌が6月17日に新潟で行われると、
平澤先生の晩年、秘書としてよく仕えられた早川さんが教えてくれました。

当日は、私は所用があり参加できませんが、
没後25年、先生のお人柄と教えは今も温かく、
私を導いてくれています。

平澤先生はお会いすると、
人をホッとさせるような人格の力をお持ちの方でした。
しかし、自分には相当厳しい人だったようです。

数年前、平澤記念館で、
平澤先生の同級生が先生を評した言葉に出会いました。

「平澤君は非常な努力家でありました。
 人間努力をすれば最もすぐれたところまで進み得ることを
 彼は身をもって教えてくれました」

同級生からこういう評価をされるほどの努力家であった、ということです。

そういえば、伝説的になっている先生の若かりし頃の勉強ぶりがあります。

先生は四高から京都大学医学部に入学するのですが、
これまでのような受身の勉強ではなく、
命がけの勉強をしようと決心し、
昼間は大学の講義を聞き、
夜は先生の話した外国の参考書を原典で読み、
そして自分独自のノートを作るという計画を立てられました。

それを全部やると、睡眠時間は4時間ほどしかとれません。
そういう生活をひと月ほど続けているうちに
先生はノイローゼのようになってしまいます。

そんなある日、
故郷の雪原を1人で歩いていると、
ベートーヴェンの言葉がドイツ語で聞こえてきたといいます。

「勇気を出せ。
 たとえ肉体にいかなる欠点があろうとも、
 わが魂はこれに打ち勝たねばならぬ。
 25歳。そうだ、もう25歳になったのだ。
 今年こそ男一匹、
 本物になる覚悟をせねばならぬ」

25歳のベートーヴェンが耳の病気で絶望的になろうとした時に、
自分自身を鼓舞すべく日記に書いた言葉です。

その言葉がドイツ語で聞こえてきたというから、
すごいですね。

その言葉に励まされ、先生は自分を取り戻すのです。

そして、また新たな計画を立て直します。
それは実習には出るが講義には出ず、
その代わり原書を読むことに専念する、というものです。

担当教授に示された原書は1月から6月までで
約3千ページ。それを朝2時に起きて、夜9時まで読む。
予定のページがすむまでは寝ないという計画を立て、
それを実行したのです。

まさに、非凡な努力です。

平澤先生は計画を途中でやめないためには、
「予定は自分の実力以内で立てること」といっています。

1時間内に1ページ読める力があるなら、
予定はその3分の2か半分にする。
1か月も30日の中で、いろんな用事が出てくるから、
24、25日くらいにしておく。
そういう余裕のある計画を立てることが大事だといわれています。

平澤先生は89歳で亡くなられましたが、
その独特の人間的魅力と、
若年期の勉学に打ち込む姿は無縁ではないと思います。

平澤先生の語録『生きよう今日も喜んで』には
人生の達人たる先生のすばらしい言葉が
ちりばめられていますが、
私自身が心に留めている先生の言葉を
最後に紹介したいと思います。

「生きるとは燃えることなり
 いざやいざ 進まん 
 この道
 我が燃ゆる道」


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