まほろばblog

Archive for 4月 10th, 2012

「なごみしお麹」新発売!!!

火曜日, 4月 10th, 2012

今朝突然、秋田横手市の「新日の丸醸造」さんの佐藤社長がお越しになった。

年に、度々道内の酒屋さんを熱心に回って歩いて、蔵元と消費者を密に繋いでおられる。

先日、同じ町の石孫本店さんを回って、丁度出来立ての「なごみしお麹」を手に取られたという。

今度、「まんさくの花」の酒麹で、塩麹を造ってみたいと語られた。

きっと、独特な旨い塩麹が出来上がるでしょう。

下は、佐藤社長が出される「まんさく通信」です。

その中で、今日の「塩麹ブーム」に一石を投じられておられる。

市販の多くは、麹に塩水を混ぜた即席物で、しかもかなり高価で売られている。

ほぼ一週間ほどで出荷するので、中味が米粒がそのまま残っている。

これは、全く熟成されていない証拠で、ブームに便乗する商法を嘆いておられた。

伝統的塩麹は半年から一年間寝かせる。

家で、保存するとその期間、熟成が進むので、三ヶ月以上でお願いした。

それでも、米粒は融けて、全体がねっとり練り状になっている。

一口食べてみる。

それは、驚きの瞬間でもあった。

手前味噌ならぬ「手前麹」で、大変恐縮ですが、

多種多様な塩のバリエーションが、えもいわれぬ複雑で奥深い味を醸している。

お手軽な値段も妥当だと思います。

本格的な出荷は7月過ぎてからです。

それまで、品切れご容赦のほどを。

http://www.mahoroba-jp.net/about_mahoroba/tayori/topix/nagomisiokoji2.pdf

「空の上でお客様から学んだこと」

火曜日, 4月 10th, 2012

                                 
  三枝 理枝子 (ANAラーニング研修事業部講師)

       『致知』2012年5月号
        連載「第一線で活躍する女性」より

───────────────────────────────

入社2年目に転機が待ち受けていました。
八丈島から帰りのプロペラ機に搭乗していた時のことです。

機内が大きく揺れた際に、男性のお客様が手にしていた
ペンダントが座席の間に落ちて取れなくなってしまいました。

どうしても見つからないので、
到着地で整備士に座席を分解してもらって、
やっとペンダントが見つかったんです。

そうしたらそのお客様の目からぼろぼろと
涙が溢れ出てきたので、驚いてしまったことがありました。

実はその方の息子さんが1年前に就職祝いの旅で訪れた
八丈島で交通事故に遭って亡くなられていて、
そのペンダントは息子さんの大事な形見だったのです。

しかもそれだけではなくて、その息子さんは
自動車会社に就職が決まっていて、
ご両親は息子のつなぎ姿を楽しみにされていたそうです。

そして、ペンダントを探しに来たのは
若いつなぎ姿の整備士だった。

これはきっと息子が自分の姿を見せようと
したのだと思ったら気持ちが落ち着いて、
初めて息子の死を受け入れることができたと
涙ながらにおっしゃられたのです。

私はこの話をお聞きしていた時に、
大きな衝撃を受けました。
この方のために何もして差し上げることができなかったのだと。

もしそのペンダントを落とされなかったら、
その方はきっと悲しみに包まれたまま
降りていかれたことでしょう。

航空会社の仕事はお客様を目的地まで安全に、
かつ定刻どおりにお届けすることが一番の目的です。

でもそれだけではなく、何かで悩まれている方に、
たとえ、それが一見して分からなくても
そっと心を寄り添わせて、
少しでも気持ちが楽になっていただいたり、
元気になっていただくのも大事な仕事なんだな、
と気がついたんです。

大変難しいことではあります。
でも、何気ない会話からヒントが出てくることもありますから、
現役で飛んでいる時にはいつもお客様への
小まめなお声がけを心掛けていました。