10月 5th, 2013
志村 ふくみ(人間国宝・染織作家)
『致知』2013年11月号
特集「道を深める」より
【記者:染織作家として出発されたのはおいくつの時でしたか?】
三十一歳の頃でした。
当時は二人の小さな子供を抱えて生きていかなきゃいけないし、
織物なんてしたって食べていけるわけがない。
だからもう、早くやめて東京に戻り、
職業婦人になれと周りの者は言っていました。
私もそのつもりでいったんは帰ったんですが、
寝るともう、ウワーッと夢に出てくるんですよね。
やっぱり織物をやろうと決意して
また近江に戻ったんですが、
母とも親しかった木工作家の黒田辰秋さんを訪ねていったら、
こんな話をされたんです。
「この仕事は足を踏み入れたら、もう地獄かもしれない。
だけどやるなら、誰になんと言われてもやるんだ」
と。その時に、
「工芸の仕事はひたすら“運・鈍・根”に尽きる」
と言われました。
工芸の仕事は鈍い、「鈍」なものですよ。
だけどコツコツコツコツ弛まずやる。
誰の助けも受けずにやる。これができるかと。
もうできるも何も、それしかない。
でなければ一家心中しなきゃならないような状態ですから、
「やります」と言いました。
「運」はね、他にいろんな選択肢があるわけじゃなく、
自分にはこの道しかないと思い込んで、
ただひたすらやりなさいと。
「根」は粘り強く、一つ事を繰り返し繰り返しやること。
工芸は画家のようにパッとインスピレーションがおりてきて
筆を走らせるのではなくコツコツコツコツやるものだと。
鈍も根もコツコツですね。
なぜコツコツが大切かといえば、
材料と親しくなるからです。
そのためには時間がかかるんですよ。
私であれば、糸や染めなどの性質を知って仲良くし、
その材質に持ち上げてもらって仕事をしている。
だから自分が何かをつくるよりも前に、
まずものがあるんです。ものが最初なんです。
私がよく「植物から色をいただく」と言うのもそのことで、
ものを敬い、自然と自分が溶け合う。
それに時間がかかるんじゃないでしょうか。
Posted by mahoroba,
in 人生論
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
10月 4th, 2013
『致知』2013年11月号
特集「道を深める」総リードより
└─────────────────────────────────┘
イチロー選手が八月二十一日、
日米通算四〇〇〇本安打を達成した。
その瞬間、観客は総立ちになり、
チーム仲間はベンチから飛び出し、
一塁塁上のイチロー選手を祝福した。
試合はしばし中断、球場全体が大きな感動に包まれた。
この朗報に、以前聞いたイチロー選手の言葉を思い出した。
「小さなことを積み重ねることが、
とんでもないところへ行くただ一つの道」
この人もまた自らの一道を深めた人、
京都大学元総長・平澤興氏にはこんな言葉がある。
「努力することの本当の意味は
人に勝つということではなく、
天から与えられた能力をどこまで発揮させるかにある」
道を深めた人の言葉は、それぞれに味わい深い。
仕事は道の追求である。
一つの道を深めることで人は自己を深め、
人生を深めていく。
では、道を深めるにはどうすればよいか。
まず第一は、道を深めようと決意することである。
決意しない限り、道は深まらない。
第二は、優れた先達を見つけることである。
古来、どんな偉人も独りで大成した人はいない。
人ではなく古教に触れ、求道を深めた人もいる。
希代の名横綱・双葉山がそうである。
双葉山はそれほど目立つ力士ではなかった。
それがある時を機に急に強くなったという。
当時は春夏の二場所制、取組も十一日間だった。
双葉山の記録をたどると、昭和十年夏場所は四勝七敗。
それが翌十一年春場所は九勝二敗。
この取組七日目から勝ち続け、十四年春場所四日目、
安藝ノ海に敗れるまで六十九連勝の快挙となった。
※双葉山はなぜ急に強くなることができたのか?
また、道を深めるために大切な、第三、第四の要素とは?
Posted by mahoroba,
in 人生論
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
10月 2nd, 2013

昨日まで韓国出張。
日韓友好海苔の後藤吉助翁のお招きで、「百済祭」へ。
今回の「自然医学」誌にも綴っていたのだが、日本と百済の関係を、
この眼でまざまざと見て、人生観がひっくり返るような衝撃と感動だった。
正に、自分のルーツを見た思いで、きっと日本人なら誰もがそう思うだろう。
ここに立ち返って日韓問題を改めて、見直すよい機会ともなろう。
兎に角、3泊4日の短い旅だったが、語り尽くせないほどの学びがあった。
何時か、書いてみたいし、続けて取材して行きたいと思う。
最終日、ソウルで87歳になられる韓国を代表する数学者で、文化比較論の大御所、
歴史学者の金容雲名誉教授と対談が叶い、深い感銘を戴いた。
韓日文化交流会議の故平山郁夫氏とともに、
前代表を務められるほど、日韓古代史の碩学である。
そのきっかけが、若い頃の共通体験があって、心胆震えるものがあった。
いずれ、お話の内容をお知らせしたい。
Posted by mahoroba,
in 「倭詩/やまとうた」
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013

この22日の日曜に芸術の森で、大貫妙子さんのコンサート
『芸森ハーベスト』が開かれた。
今年で2年目、秋風の吹く、少し肌寒い山間のステージで開かれた。
ワインのΦさんやかねあいさんご夫婦のブースなどあり、
食あり、笑いありの日頃の疲れが取れたすがすがしい半日を過ごした。

ジャズの福井良さんの演奏がスタジオであり、
その後、野外ステージでの大貫さんの歌声が、芸森の大空一杯に響く。
彼女の深い音色が、心に染みる。
NHK「プロフェッショナル」のメインテーマやサザンのバックを弾いている
ギタリストの小倉博和さんや、ドラムの林立夫さん。
一流のバックは、その歌声に寄り添いながら、際立たす。
札幌の一角で、この唄を聞けるとは、幸せでした。

小樽の合気道家・三枝龍生さんが、応援に駆けつけられた。
大貫さんとは小学校の同級生で、それ以来の 親友。
3.11以来、東京から引っ越された。
http://aikido.co.jp/
野口晴哉師の整体の伝承者でもある。
そんな中、有機野菜の仲買さんの米内会長が病を押して聴きにいらして嬉しかった。
磯さんご夫婦のお陰でもありました。ありがとうございました。
本物の音楽が、こうして札幌に定着することが、本当に心から嬉しい。
大貫さんの札幌定住も本格的になる。
晩秋の色合いが、さらに深まって来た。
Posted by mahoroba,
in 音楽
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013

札幌出身の白鳥さん。
まほろばとは、創業当時からのお付き合い。
もうかれこれ、30年ですから、相当長い。
お互いに若かった。
八軒店が近いのでよく買い物に来てくださった。
それから東京に移住して20年、Cafe「アカリ」をやっていらした。
今年事情があって、6月に札幌に帰省された。
そんな自然食の腕前を活かして「レッドベリースタジオ」で、
この度、『音とごはんを楽しむ夕べ』を主催します。
みなさん、お誘い合わせの上、お越しくださいね。

Posted by mahoroba,
in イベント
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013

「エリクサー水で奇跡の生還」という記事をご覧になりましたでしょうか。
あの事故から10年ほどが経ち、清水町の高橋亮仁先生が、満を持し、
最後のステージとばかりに、札幌キタラ大ホールで
「せせらぎ合唱団」の指揮をとります。
創立55周年、演奏活動650回記念の大きな節目での公演。
万雷の拍手で、先生の完全復帰をお祝いします。
まほろば両店で、チケットをご用意しておりますので、
是非ともお越し戴けますようお願い申し上げます。

Posted by mahoroba,
in イベント
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013

今朝、緒方紀子さんは「フレグランス」のことで、
マジカル・スーザンさんは「美容講習会」の打ち合わせに来店。
偶然に、事務所でかち合いました。
そこに、「ベーカリー・フェニクス」の宮本シェフが、
創作パンの試食用をもって現れました。
「ワァー!!!!!!!!」という、歓声が部屋中に沸いたことは言うまでもない。
オーガニックの甘栗とかのこ小豆を混ぜ込んだカンパーニュ。
なかなか他にはない、美味しさですよ。
半斤 ¥420

Posted by mahoroba,
in 商品
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013

道東標津にある「興農ファーム」の本田さんから、
そば粉が届きました。
「興農そば」粉として販売します。
知床半島の麓、標津町古多糠の広大な農地で、農薬を使わず、
牛→牧草→豚→そば
の「循環農法」により
栽培された稀少なそば粉です。

この度の「興農ファーム復興支援」の一環として、
チャリティー品『興農そば粉』を出品します。
来週からの10月「感謝ディー」に出します。
是非、お求めになって、少しでも
興農ファームの存続に、ご協力をお願いいたします。

Posted by mahoroba,
in 農業
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »
9月 27th, 2013
牛尾 治朗(ウシオ電機会長)
『致知』2013年10月号
特集「一言よく人を生かす」より
私は懇意にしていただいていた安岡正篤先生から
「俗望を捨てて、雅望に生きよ」
という言葉をいただきました。
最初はピンとこなかったので、
「雅望とは何ですか?」
と先生に伺ったら、
「それは自分で決めることだよ」
と諭されたんです。
要するに俗望というのは、
金銭欲、成功欲、名誉欲といった俗っぽい欲望のことで、
雅望はその対極にある望みや願い、志といえます。
人生には未練を捨てて、何を大切にすべきか
選択を迫られる局面というのが必ずあります。
富士子さん(ご対談相手の山本富士子さん)は
その時になんのためらいもなく
雅望を選んでおられるのをお話を伺って感じます。
Posted by mahoroba,
in 人生論
コメント投稿はこちらからどうぞ♪→まだコメントがありません。 »