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2008年11月16日

●BIOバター 日本初上陸

ビオバター 2.jpg
(「よつ葉発酵バター・無塩」200g¥399、450g¥840、
「有塩」ビン130g¥745、80g¥231)

醍醐味の由来が、奈良朝の乳製品にあった逸話は有名だ。
このチーズ様のバターが、意外と長い歴史があるのには驚かされる。

バターは、紀元前15世紀〜20世紀頃のインドの経典に既に登場し、
ヨーロッパでは紀元前5世紀にヘロドトス(ギリシアの歴史家)が記している。
しかしそれは、食用でなく髪や体に塗る薬、潤滑油として使われていた。
食用となったのは6世紀、フランス貴族が始まりだという。

本格的には14世紀、 さらに17世紀後半に、
水車動力などで製造が機械化され生産量も増えて一挙に市民権を得た。
バターの普及に長い時間がかかったのは、入手が簡単で保存性も高い
オリーブ油やラードが 食用油脂として昔から広く普及していたからだ。
日本には奈良・室町・江戸時代に一部入ったが、本格的には無論戦後であろう。

日本で販売されているほとんどがアメリカ、オーストラリアと同じ非発酵バターだ。
しかし、ヨーロッパでは、香り高い発酵バターが主流だ。

チャーニングする遠心分離機が無かった時代、
クリームの分離に2〜3日かかり、この間に発酵してバターが出来た。
現在は、乳酸菌を加えて人為的に発酵させて作る。

夏に訪れたモンゴルの、牛乳をゆっくりと加熱濃縮してから
一晩放置して脂肪分を分離する「ウルム」バターも美味しかった。

今年起こったバター不足問題は、1kgに対し25Lも要る(チーズは1/10位)ため、
生産調整された乳量では、バターに回せなくなった事に原因がある。

ビオバター.jpg
(「BIOバター」 250g ¥2,650)

■フランスから初輸入された有機農法で作られたBIOバター(日本初上陸)

有機農法(無農薬飼料を食べた牛の乳)のみで作られた有機発酵バター。
高い香りとデリケートで、しかも力強い深い味わいはバターの中のバターと言える。

この「グランフェルマージュ」バターは、270のメーカーから800種を超えるバターが
出品される仏バターコンテストで2004年度のA.O.C.doux(無塩)に続き、
2005年度はA.O.C.demi sel(有塩)がSAVEUR D`OR(金賞)に輝いた。

このBIOバターは、印象派の画家達が好んで移り住んだ美しい町、
フランス西部のシャラン・ポワトゥ地方(A.O.C.特定地域)の近く
<Riec-sur-Belon>で、昔ながらの攪拌器で手作りされた。

大西洋に面しているこの地方は,大昔、海底であったため上質な石灰岩を含んだ土壌で、
極めて栄養価の高い牧草が育つ。
この肥沃なシャラン・ポワトゥ地方は、バターのみならず、
チーズ、ワインなど、数多くのA.O.C.指定食品を生産している食の宝庫でもある。

この豊かな風味、まろやかな口どけ、切れの良い後味、
どれをとってもまさにフランス一、世界一のバターの味わいであろう。

● A.O.C.(原産地呼称統制)
Appellation d'Origine Controlee
フランス国内の伝統的な食品に対してINAO(フランスの原産地呼称国立研究所)が
製造地域、製造方法を厳格に審査し、品質と伝統を守るために作られた制度。
● ABマーク
ABマークはAgriculture Biologique(有機栽培農業)の略で、フランス政府公認の有機認定マーク。
政府が認めた高品質なオーガニック製品にのみ与えられるマーク。


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