« 松陰先生と入江ご夫妻 | メイン | 納涼市とJWTのこと »

2010年08月05日

●にんべんさんの「小泉武夫節」

DSC00739.jpg

日経新聞、毎週火曜日に「食あれば楽あり」なる
小泉武夫先生のコラムを楽しみにしている。
「小泉武夫節」の鰹節も入荷し、紹介しなければ、と思った矢先に、
「カツオ節『カチューユー』で一服」と題した一文が掲載された。
その文面をのぞいて見ると、

「・・・先日、東京・日本橋で江戸時代初期に創業したカツオ節専門店
にんべんの店頭で、近海カツオでつくった本枯節を買った。
このカツオ節は我輩の憧れ節なので、嬉しく抱えて家に戻った。
そして早速削り器で削ってみると、その削り節はやや赤みを帯びた鴇色で、
息をのむほどの美しさであった。

そして削り立ての香りもすばらしく、息を近付けてクンクンと匂いを嗅ぐと、
そこからはカツオ節特有の奥深い怪香と燻りの香り、少し掠れたような肉欲的なな匂いが
鼻孔から抜けてきて、官能がくすぐられる思いであった。

その削り立てを指先でちょんとつまみ、口に入れて食べてみた。
すると、一瞬間を置いてから、出汁特有の押しのある濃いうま味と
少し丸みを帯びたような微かな甘味が舌のあちこちから
じゅんわりと湧き出してくるのであった。
・・・・・・・ 」

こうして、延々としてカツオ節の旨味のえもいわれぬ描写が続く。
実は、このにんべんさん、元禄創業・日本最古参のカツオ節問屋。
そこの特別品「小泉武夫節」が今、まほろばで販売されている。
4回以上のカビ付けで、水分量約14%、カツオ節の最高級「本枯節」を削った逸品だ。

その味わいの深さは比すべくもなく、品格あり、その繊細さは表し難い。
カツオ節のみならず、昆布との出汁パックも絶妙で、
手軽に台所で、高級割烹の碗の手前を堪能できる。
我が家でも、みな驚嘆の声を上げた。
「さすが、お江戸日本橋、室町の「にんべん」さん!!」

ちなみに、このにんべんさんは人偏のにんべん。
商標“イ”は、創業時の屋号「伊勢屋伊兵衛」に因み、
堅実な商売を意味する鉤型と合わせている。
江戸のの町人らが親しみを込めて店を「にんべん」さんと呼んだ。

贈答品・高級品には「ミツカネにんべん」という“イ”を3つ重ねた商標があり、
これは「お客様、創る人、商いする人」を指すという。
生産者、販売者、消費者、この連携がうまく回って老舗は続く。
まほろばも、まさにこの三つ巴で商売をさせて頂いている。
「三イ」に学んで、ただ多謝あるのみ!!!!!!

goods_l07[1].jpg
≪特吟味・超特撰≫本節削りぶし 【20g】315円

dashi_02[1].jpg
鰹節だしパック(かつお・昆布)【10g×16袋】1,050円

コメントする