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2010年04月14日

●Q&A 「お答え致します4」

                           宮下 洋子

<質問>  玄米は命があり、白米は命がない食べ物である

<答え>
マクロビオテイックでは、玄米には命があり、
蒔いたら発芽するけれど、白米は発芽しないので、
命がない食べ物であるという誰もが揺るがすことの出来ない
<玄米第一主義>思想があります。

確かに白米は発芽することが出来ません。
しかし、玄米が生きているからと言って、
生玄米を常食する事は出来ません。

生玄米はフィチン酸が強く、
消化が悪いので多く食べられないからです。
穀物や豆類は加熱したり、発酵させたりして食べること、
殺さないとデメリットの方が大きいし、
消化吸収されないと言うことを
人類は本能的、経験的に発見し、
食文化として形成してきたのです。

どんなに玄米に生命力があったとしても、
玄米は生きたままでは食べられないのです。
人の口に入る時には玄米も白米と同様、
すでに死んでいるのです。

玄米粉や玄米せんべいが、
命において白米とどれだけの違いがあるでしょうか。

すべての生き物は、死ぬことによってのみ、
捕食者の命に生まれ変わる事が出来るのです。
玄米は加熱しても、フィチン酸が強く
消化が悪いので、一般的には日常食にする事は出来ません。

問題の本質は、白米でも玄米でも、精米や加工してから(殺してから・・・
死んで戴いてから)時間が経つと、酸化や腐敗に向かいやすいと言う事です。

従って、
出来るだけ鮮度の良い内に食べる事が大切になって来ます。
まほろばでは生産者の方にモミで保存してもらい、
少しずつ玄米にして運んでもらっています。

そしてお客様の必要に合わせて、
1キログラムからでも精米を引き受けています。
そして、どんなに生きている玄米でも、
高圧の圧力釜で炊くと酸化や変質が進むので
出来るだけ使わないよう啓蒙して来ました。

また、発酵に向かうのであれば、
時間は、ある一定の所まではプラスに働いてくれます。
発酵現象はフィチン酸を分解してくれますし、
腸内微生物も増え、消化も良くなるからです。

これは、フィチン酸が多くて消化の悪い穀類や豆類を、
いかに人体に優しい形で取り入れるかと言う努力と工夫の結果であり、
世界に誇る日本文化だと思います。

以上、
<玄米は命があり、白米は命がない食べ物である>
というのは、
<歯の形状から人のあるべき食は穀菜食>
と根拠もなく決め付けているのと同じように思えます。

参考資料(まほろばホームページ掲載)
≪まほろばの食養思想について≫
    ≪人の天食とは?≫

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