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2009年09月02日

●水野葉子さん御来店

水野葉子さん1.jpg
(水野さんと大熊さん、そして悦子ちゃん)

昨年の9月のブログで、JAS有機認証検査官の
水野葉子さんのことを書いたことがあった。
その従妹で21年来のお客さまである大熊裕子さんから、
今から二人で向いたいとのお電話があった。(30日)

http://www.mahoroba-jp.net/blog/2008/09/post_355.html

以前の「NPO法人日本オーガニック検査員協会(JOIA)理事長」
という固い肩書きとは違って、大変気さくで、とても柔軟な方。
大熊さんも水野さんの実家も、何と家内の岡山県倉敷の玉島で同じという。
これも浅からぬ縁の巡り合わせだろうか。

今は「Leafearth/リーファース」(「葉子と地球」を想起させるナイスネーミング)
という認定会社を設立されて、東奔西走の忙しい毎日を送られている。

その内容を少しご紹介すると、
トレーサビリティ認証、
エコ+トレーサビリティ認証、
国産安心きのこ認証(一切農薬等は使用禁止で種菌からの認証でハードルが高い)、
生産情報公表JAS(生産に関する情報を提示できることを確認している認証)、
基準認証(依頼主の基準に則って生産しているかを確認)を行っている。

有機の検査技術を生かして、他の認証検査もできることで、
検査員への職の提供も設立目的のひとつ。
水野さんご自身も、検査員&判定員として複数の有機認定機関に所属して
検査・判定を行っていらっしゃる。

リファース 絵.gif
http://www.leafearth.jp/jas/tejun.htm
(「Leafearth/リーファース」のHP)

JAS認証の件では、まほろばは一度受けて2年ほどで止めた。
160種類もの野菜を朝取り販売で、収穫して管理する事が、
如何に煩雑で困難を極め無理なことか、体験上理解できた。
全国でもこの過酷な条件下で実践している処は少ないかもしれない。

その管理を外しても、今の多忙さは想像を絶する。
要は、お客様の絶対的な信頼を得ている以上、
余分な労力、余計な経費をかける必要は、全く無い。
その分価格に跳ね返って、意味が失われる事を恐れる。

水野さんは、むしろそれでいい、それが本来の理想だという。
JAS有機でも許容されている農薬もあるが、まほろばは完全無農薬である。
一般には、JAS有機がベストで、後は格下と見る向きもあるが、
誤った認識が無くなれば幸いである。

何十年も本当の意味で自然農法や有機農法をやって来て無表示。
さんざん化学農法をやって来た畑を、わずか3年で、有機取得。
しかし、一般には、表面の表示に軍配を揚げる。
この矛盾は厳然としてある。

もし残留農薬検査をしたら、前者は無し、後者は有り、
との結果も大いにあり得るのだ。
物事の本質論から言って、安心安全を問うならば、
最終結果が、どうなっているかが最も肝要なのだ。

レッテルが○でも、中身が×で毒があったなら、意味をなさないだろう。
その意味でも、日本の規制は詰めが甘いと言われる。
将来的には、精密な先端計測器による分析法も視野に入るだろう。

金先生と畑.jpg
(中国科学院の金鋒教授とまほろば農園で。
先生はECOCERT(エコサート)の国際検査官でもある。
より厳密で精度の高い認証機関を立ち上げる予定でもある)

しかし、水野さんは、有機認証の本来の意味は、
化学農法で国土の疲弊した田畑を、本来に回復させる過程を問い、
将来的に健全な農業の在り方を目指すものだと言う。

先年亡くなられた「大地を守る会」初代代表・藤本敏夫さんが、
水野さんに託されたのは、広い意味での、
JASに至るまでの緩やかで持続可能で発展的な
農業実践への門戸を開き、普及することであった。
それは一部の有志に止まるものではなく、
誰もが手がけ易く、底辺を広げられる認証でもある。

この表現が適切ではないかもしれないが、
今、水野さんが志しているのは、この辺りなのかもしれない。
「自立と共生」ともとれるこのスタンスは、
協力互助という日本独特の風土と思想と情緒から来ているのかもしれない。
「みんなで良くなる」。
期待と夢が広がる。

水野葉子さん2.jpg

ところで、まほろば野菜の価格は、決して高くはないと思う。
東京で売られている、ほぼ半額近いのではなかろうか。
しかし、これは自家産直だから安く出来るのではない。
むしろ仕入れて売る方が、遥かにリスクが少ない。

経費や労賃を総計すれば、今大きな赤字の上で成り立っている。
これは、どこまで続くか分からない。
まほろばの総力で持続している厳しい現実がある。

有機・自然農法で、しかも多品目で実践することは難しい。
言うのも、食べるのも、ある意味簡単である。
しかし、作ること、さらに継続することの
如何に困難かは筆舌に尽くし難い。

多くの離農者が出る現実を、身に染みて理解できた。
農業で食べることは、本当に厳しいのだ。
そこを「百尺竿頭、更に一歩を進め」て、
まほろばは、この困難さに立ち向かっている。

今日、それを理解して下さる水野さんと知己を得たことは、
勇気と希望を得たような気がした。
今後、教えを戴きながら、更に前に進みたいと決意している。

http://yoko-leaf.blog.so-net.ne.jp/
(水野さんのブログから)

コメント

 えー、赤字なの。自家産直だから安く出来るんだろうとばかり思っていました。ところで、まほろば農園は炭埋してないんですか? 
 いい客にはなれなくて悔しいだけど、頑張ってください。陰ながら応援してます。

大赤字ですよ。
現実は厳しいものがあります。
でも、みんな協力して、互いの仕事の重要性を認めて、
助け合って、総合力として進んでいます。
春融雪のために炭を撒きますが、炭埋はしていません。
もうその時期と必要性はなくなっています。
ただ、今もなお、常磁性のキャラハン塔は立っています。
遠くて買って頂かなくても、こうお声をかけて頂くだけで、
ありがたく思います。
近々のご来店を久しく待ちおります。

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