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2008年11月12日

●世界の金融危機、現状と今後

大恐慌 1.jpg

今、世界は既に大恐慌に突入しているという。
かつてない大混乱・大波乱が各国で繰り広げられる。
それは余りにも規模が大きく、予測がつかないらしい。

遂に資本主義の崩壊、断末魔が訪れたのだ。
共産主義が崩れ、今度は資本主義が倒れ、
そして新しいイノチの世界が開かれるだろう。
これからの混乱は、その産みの苦しみでもある。

しかしながら、昨今のサブプライムに始まる一連の事々が、
何度聞いても、さっぱり分らない。
というより、元々経済用語や概念が全く頭に入って来ない。
証券とか何とかになると、まるで異星人の言語のように聴こえて、
自分で理解する脳の回路がまるでないのだ。

それで、よく商売やってるな、って言われそうだが、
全くその通りで、物を仕入れて売って、
という単純公式でしか、自分の頭や体が動かない。
俺って、本当に頭が悪いなーーと落胆するばかりだ。

そんな時、「地球村通信」が送られて来て、今起こっている
世界の金融状況を、高木善之さんが解説して下さった。
まことに簡潔にして的を得、すこぶる明快で、
頭の悪い私でも理解し得たのだ。

それは、極めて当たり前の事を言っているに過ぎないじゃないか、
と反論される一般通念の方がおられるだろうが、実は違う。
自分の立っている場が違うと、相手の理解は180度違ってくるのだ。
マネーゲームに辿り着く近代経済の成れの果ては、虚構に過ぎなかったのだ。
その根本理念の出発点が狂うと、最後は崩壊しかない。

実は、誰もが当たり前と思っている貯蓄や保険等々が、
その虚構と深く結びついている事に、我々は気付かなければならない。
この高木氏の提言は、自分の立っている位置を知り、
さらに、今のあり様に猛省を加えている。

大恐慌 2.gif

世界の金融危機、現状と今後          
                       高木善之
世界規模の金融危機が起こっていますので、現状と今後の見通しについて書きます。
『地球村通信』の原稿は、お手元に届く10目ほど前に書きますが、日々、状況が変わりま
すので、今はどうなっているでしょう。

★サブプライムローン問題

一言で言えば、アメリカの低所得者層への住宅ローンの「バブル崩壌」です。
「無担保、無保証で家が買える。2年後にさらに金利が上がるが、住宅価格がそれ以上に
上がるから」と低所得者に大量に住宅販売しましたが、予想が大きくはずれ、住宅価格が
下落、支払不能になり、大量の破産、差し押さえが始まりました。
住宅ローンだけなら50兆円程度の損失で収まるはずですが、住宅ローンを組み込んだ
投資信託、ファンドなど多くの金融商品(デリバティブ)が下落したため、被害額は10倍に
も、1000倍にも膨らんだわけです。今後、被害は、どこまで拡大するか予想できません。

★1ヶ月間で、世界の1400兆円が消滅

大手投資会杜の経営破綻から始まった世界同時株安で、世界では1ヶ月間で1400兆円
が消減。目本も100〜200兆円が消滅。アメリカ、日本なども公的資金を投入し始めまし
たが、膨れ上がった金融投資がバブル崩壊を起こすのは当然で、そこに公的資金(私た
ちの税金)を注入することに、多くの国民の納得性があるでしょうか。

★金融環資、投機はギャンブル

マネーゲームはギャンブルであり、実体経済とは別の世界です。
現在、マネーゲームで動いているお金は、全世界のGDP50兆ドル(5000兆円)よりもは
るかに大きい。なぜ、そんなことが可能かといえば、金融商品は自分の元金(資本)の10
倍でも100倍でも動かすことができるリバレッジ(てこ)という仕組みがあり、勝てば億万長
者、負けれぱ巨額の負債になるのです。いま、そのリバレッジによる巨額の負債に、公的
資金(私たちの税金)が使われようとしているのです。

★預金、貯金、株、保険

あなたは、マネーゲームをやっていますか。
多くの人は、「いいえ」と答えるでしょうが、実はそうではないのです。
マネーゲームは投資信託だけだと思っているかもしれませんが、銀行も、郵便局も、生命
保険会杜も、預かったお金でマネーゲームに参加していますから、そこにお金を預けて
いる人は、マネーゲームに参加していることになるのです。
ギャンブルに負けると元手がなくなるわけですから、銀行がギャンブルに負けると、預けた
お金も無くなっても仕方ないのです。そのことを知らない人が多いのではないでしょうか。
現在、銀行が破産すると「1000万円保証」になっていますが、それはラッキーなことなの
です。しかし、預金が1億円でも10億円でも保証は1000万円ですから、大金を預けてい
る人には戦々恐々でしょうね。
心配なら、マネーゲームをしている金融機関への預金をやめることです。

★今後、何が起こるか

おそらく、公的資金(税金)の投入でも、バブル崩壊は止まらないでしょう。
バブル崩壊は、銀行などの金融機関の倒産を起こし、それが杜会不安を起こし、銀行から
預貯金が引き出されたり、保険契約の解除が始まるでしょう。
それが広がると1929年の世界恐慌のような事態が起こりかねません。
第一次世界大戦後のアメリカは、投資ブームに沸きましたが、バブルが限界に達し、10月
24目に株価の暴落が始まりました。
1週間でアメリカの国家予算の10倍が失われました。
倒産、失業、杜会不安が高まり、世界大戦へと突入しました。
ある意味、戦後の長期の経済成長、長期のバブルが崩壊し、実体経済の調整が始まった
と考えられます。先進国(G8)は、協調介入(税金の投入)によって、沈静化をしようとして
いますが、これはかえって間題解決を遅らせ、傷を深くする可能性があります。
間違った金融バブルは、徐々に調整しなければなりません。

★いま、何が必要か

・国、政府は、公的資金(税金)で、無理な景気刺激をしないこと
・国、政府、企業は、マネーゲームを徐々にクールダウンすること
・企業は、地道な経営に移行(借金、白転車操業をやめ、自己資本で仕事する)
・個人は、消費を抑え、地道な生活に戻す
・大量消費杜会、経済拡大から、循環杜会、環境調和杜会、白給自足杜会へ

高木さんの公式サィト「高木サイト」
http://www.takagiyoshiyuki.com/(無料)

コメント

こんばんわ。

弊社は相場物を扱っておりますから、一昨年から価格がこれ以上上がらない為に投機をしています。
ほとんどの穀物の今年の一般相場は8月を境に急下降しました。まさに暴落。有機はニッチな市場ですが、若干値は下がっています(といっても5月に契約したため、弊社の仕入れ値は高い。。。)。

チャートを見るたびに一握りの人たちのマネーゲームに世界が踊らされ、狂乱し、そしてその内の一人であることを虚しく感じる時があります。 この仕事は好きなのですが。

・大量消費杜会、経済拡大から、循環杜会、環境調和杜会、白給自足杜会へ

まさに世界中が各国の農産物の特徴を理解し、各国の食文化を見直し、自給自足の社会を形成するのは心の経済の拡大になると信じてなりません。

乱筆失礼しました。

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