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2011年04月29日

●「 櫻  景 」

今日からGW。
でも、ちっとも心浮き立たない自分が居る。
おそらく、皆さんも同じに違いない。
あと2日で、5月。
五月(さつき)晴れというが、いささかも晴れようもない。

そんな処に、先月のお便りに「祈り」を書かれた土井女史。
今月は、その後を「帯」と題して、文を綴ってくださいました。
知性溢れ、情感豊かに書かれるその達文に驚くばかりです。
次号「帯」を楽しみに、その中の挿入歌「桜景」の前後を、
歌と共に、味わいたいと思います。

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土井 茂子

   「 帯 」


 
  嗚呼 海よ 
  人はいったい何れほどを
  彼方に許容してくださいと謂うのでしょう


数年来のことです。
日本列島に桜の季節が近づく頃になると決まって、
ひと月もふた月もの間、繰り返し聞く曲があります。

それは2002年のNHK連続テレビ小説の挿入歌で母より譲られたものでした。
この曲を、昨春は感謝の思いを込めて、
そして今年は ーこの国のかたちー を憶い、聴いています。


   桜 景   
          歌:森公美子

  春の兆し スピカ 胸に 突き刺さる
  いつから やさしさを 忘れたのでしょう
  花 さくら やまと 夢のまほろば
  清く たおやかに けがれ知らず
  それが あなたの故郷 わたしの国

  夏の名残 デネブ 空に わすれもの
  恥じらい つつましさ 人のゆかしさ
  花 さくら やまと 夢のあとさき
  豊かになるほど なぜ むなしい
  まだ間に合う 今なら 我が古里(ふるさと)

  秋のゆらぎ 北斗 変わらないものは
  迷わぬ慈しみ 肌理(きめ)こまやかさ
  花 さくら やまと もののあはれよ
  はかなき命を 惜しむ 情け
  忘れかけた あの日に さあ帰ろう

  冬の和み リゲル 心あたためる 
  歴史を超えてゆく 折り目正しさ
  花 さくら やまと 永遠(とわ)のまなざし
  愛しあう限り 滅びは しない
  それが あなたの故郷 わたしの国

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