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2010年05月26日

●一

とあるお茶の先生から次の言葉を戴きました。
それは千利休の道歌だそうです。

rikyuu.gif

「 稽古とは 一より入りて 十を知り
    十より返る もとの其の一  」

良慶和尚 一.jpg

あの五つ子の名付け親であり、
109歳(数え)まで長生きされた京都・清水寺管長の
大西良慶師の絶筆が「一」でした。
そのことを次のように説かれておられます。

ryoukei.jpg

【一(はじめ)】
 『この一は初と読む字で万事はこのから始まるものである。
 お互いに生まれてから今日までの事を思うて見ると
 事の初というものは神仏のような純粋清純な気持ちである。
 だから大人は赤ん坊を見ると、
 「赤ちゃんは仏さまのようだ」と言うてほめる。
 学校へ入る時、就職の時、結婚の時、
 その初の心が、美しく貴いので昔から
「初心忘るべからず」と教えられてきたのである。
 ともかく一(はじめ)の心を大切に生きることが
 夫々に大切な自分の一生を神仏のお心に添って
 生きることであると承知してもらいたい。』

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