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2009年10月14日

●街興し、村興し

4日の日曜、「降りてゆく生き方」の放映会に参加した。
武田鉄矢主演のこの自主制作映画は、
戦後経済の上り行く生き方に対峙して、
下り行く生き方を示したものだ。

まほろばが掲げている「小国寡民」の思想哲学。
足元を見詰め直す。
足元から生活を始める。
足元には、実は豊かな宝が埋まっていた。

そんな気付きが、今日本中でどんどん広がって行く。
ゲストでスピーチされた方が、
当別の町興しの事を熱っぽく語られた。
疲弊した街に、若者のざわめきが聴こえつつある。

活きる力.jpg

そんな時、突然私が壇上に呼ばれスピーチする羽目となった。
映画の中の造り酒屋の母子が玄米酒に挑戦する場面があった。
これは、千葉の蔵元・寺田さんのアドバイスがあったようで、
私がその経緯を語った。

協会酵母というエリート酵母で全国何処でも同じ酒を造るようになって、
みな一律でそつがなくなったが、逆に個性が無くなって、つまらなくなった。
まるで、同じスーパー、同じコンビが何処の町にも建てられたようだ。

簡単便利のライフスタイルに慣らされた国民は、
実はそれが自分の首を絞めることだった事に気付いた時は遅かった。
村や町の個性や活性力を奪われた時には、
大手に根こそぎ経済の基盤を持ってゆかれた後だった。

ここで、小さな商店や工場は行き場を失った。
若者は都会に出て、過疎化の一途を辿るのみだった。
今、それに目覚め始めた人々が立ち上がろうとしている。

まほろばの近くの北発寒の商店街の店主の方々が、
新しい町興しに奔走中である。
先日理事長達が来店された時、
その街並みの中心にある発寒神社が、
実は不思議な因縁と地形からなっている事をお知らせした。
(「エリクサーから無限心へV」参照)

由緒ある土地柄を売りに、自信を持って事が進められると歓ばれた。
先日地方誌に地域通貨のことでまほろばが掲載された。
これからも、近所隣りの繋がりが拡がって行くだろう。
「秋深き 隣りは 何をする人ぞ」

エコフェス 記事.jpg

コメント

まほろばブログが、私にとっては日本語の新聞のようになっています。トニーとも共有していますよ。

「降りてゆく生き方」という映画を教えてくださり、ありがとうございます。いつか、ぜひ見たいです。この題を目にしたとき、ついに浦河の「べテルの家」が映画化されたのかな、と思いました。「降りてゆく生き方」というのは長く、「べテルの家」の人々のテーマであったからです。それが、広く社会の共感を呼ぶとすれば、とてもすばらしいことだと思います。

私の学生時代の先生がある時、‘Slow is Beautiful‘ という言葉を贈ってくださいました。経済学者シューマッハの本のタイトルだったと思います。ゆっくり歩けば、見えてくるもの、聞こえてくるもの、感じられるものがもっとたくさんあって、今という瞬間をより豊かに生きることができますよね。そして、身近な世界の多様性に目を向けることができます。効率性を目指せば、多様性が損なわれてしまいがちですね。。。

うーー、寺田屋本家の玄米酒「むすひ」が飲みたいよー。ここはアメリカ、自分でつくるしかないかなぁ(笑)。

「小国寡民」のまほろばの思想哲学も、本当に大切にして生きて行きたいと思います。

アメリカで読んで頂いているんですね。
実際、すごい時代なんですね。
驚くべきことです。
一昔では考えられない事が次々起こっている。

正にご指摘のように、
「ベテルの家」の言葉から来ていました。
その思想が、今回のベースになっているようです。
映画の中でも、少し出ていましたよ。

エリカさん&トニーさんは、まぎれもない
降りてゆく生き方ですね。
模範にしたいです。
いいですね、風のような生き方。
私も、何時か風になって何処へでも巡るでしょう。

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