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2008年07月09日

●「先住民族サミット」大成功!!


(「先住民族サミット」アイヌモシリ2008)
先住民サミット 1.jpg

http://www.ainumosir2008.com/img/NibutaniDeclaration-J.pdf(二風谷宣言)
http://www.ainumosir2008.com/img/JGovAppeal-J.pdf(日本政府への提言)

4日(金)夜、「先住民族サミット」を締めくくる「ミュージックフェステバル」が
コンベンションセンターにて開かれた。
当日、24周年創業祭の真っ最中の中をかいくぐって参加した。
まほろばの行事準備のため、サミットに参加出来ず、
せめて最後だけは見届けたいという思いだった。

先住民サミット 6 全員.jpg

この写真に溢れる、歓びの面々。
一堂に介した彼らの晴れ舞台、晴れの笑顔。
ことにアイヌの人々、これまでの苦悩の日々の中で、
今日ほど晴れやかで、感激で一杯の日は
無かったのではなかろうか。

みんなハシャイで子供のように、嬉々として飛び跳ねていた。
日本人の私達としても、これほど嬉しいことは無い。
互いが認め合うということ、信じられるということ、
その素晴らしい日が訪れたことを、祝福したい。

ことに、アイヌの若者達が、踊り、歌い、主張するその姿が、
きらめいていて、眼にまばゆかった。
その時、彼らのアイディンティテーに瞠目せざるを得なかった。

その民族の、その人間の持つ主体性というものを、
真似事でなく、しっかり唄に、踊りに表現できる彼らの
以って生まれた本性に、むしろ羨ましさを覚えた。

我々日本人には、真正面に表現出来る何物があるだろうか。
一律化した現代文明の中にどっぷり浸かった我々に、
何かを訴えうるアイディンティテーがあろうか。
省みて、何も無いことに孤影悄然とするのだ。
むしろ何処にも立脚出来ていないことに恥ずかしさを覚えるのだ。
浮き草のように、他文化に右往左往する無様さに哀しみさえ湧く。


(Ainu, First People of Japan, The Original & First Japanese)

("旧土人"と呼ばれて・・・「私はアイヌ」魂の歌)

若いアイヌの彼らは、堂々と胸を張って生きて行く。
むしろ、今の若人は、それを「カッコいい!!!」と言って
彼らに憧れ、彼らを敬意の眼で迎え入れ、
さらに付いて行きたい、とさえ思っている。
時代は、大きく変りつつある。

自分は何であるか、
自分の主体は何処にあるのか、
そして、自分は何れより来たのか。

それを、しっかりつかまえ、
何事ににも臆することなく、
正々堂々と生きて行ける路を、
若人に示したいものだ。

いや、それは不遜で、
若人は、本能的にそれを嗅ぎ出して、
自らその方向に舵をとっているような気がする。

そんな意味でも、アイヌの年寄りからも若者からも、
今回、大きな大きな勇気を戴いた。
掛け替えの無き気付きを戴いた。
彼らがむしろ、これからの時代の先導者となって、
未来の歩むべき道を開くに違いない。

先住民サミット 2.jpg

アイヌの人々は、自分達の暮らしている島
北海道を、アイヌモシリと呼んでいた。
アイヌ = 人間
モ   = 静か・平穏
シリ  = 島・大地
「人間の静かな大地」であった北方の地。

稲作や作物(一部粟やきびの栽培は近代あったが)を、
人為もって自ら作ることはタブーとした。
自然から恵みを神の賜物として
草木、魚介、鳥獣一切は神を宿るもので、
自分達の生き延びる分だけ戴いて、
決して余分には手を伸ばし収奪することはしなかった。
実は、狩猟民族の生き方の深さはそこにあった。

自然との共生といいながら農耕民族にある
穀物蓄財が権力闘争、自我の芽生え
神々からの離脱となっていたことは
歴史上の皮肉であり、悲劇だった。

そこを、元に戻し、
全ての生きとし生けるもの達を、
八百万の神々と崇めた古代日本の人々と
同じ生き方を今に伝えるアイヌ民族は、
根は同じなのだ。
心も同じなのだ。

先住民サミット 4小野せんせい.jpg

(今回のサミットに深く関わられた北大大学院・地球環境科学研究科・小野有五教授と。名著「北海道の森と川からの伝言」)

先住民サミット 7本.jpg

「天の国から
役目なしに
降ろされた物は、
ひとつも無い」
と言い伝えられた
アイヌの伝言こそ、
今に伝える
神々からの
世界と人類へ贈られた
希望のメッセージだった。

先住民サミット 3オーブ.jpg
(会場を撮影すると無数のオーブ〈たまゆら)が浮遊していた。世界先住民族の神々が集ったのだろうか。歓びの踊りをしているかのようであった)

コメント

Ainu, First People of Japan, The Original & First Japanese
の7分間の映像は、説明も安藤さんの唄もすばらしいですね。
当時のアイヌの方達の様子がすこしわかります。

結城幸司さんのファイナルのご挨拶を楽しみにしていたのに、でっぱりがひっぱりすぎたのではないかなぁ。それにもかかわらず淡々と、なんと、大人の人でしょう。

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