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2007年07月22日

●人は城、情けは味方

集合写真.jpg

年二回、慰安会を開く。
新年会と創業祭が終わった後のそれ。

今年の新年会は、染谷さんのお別れ会にもなり、しんみりしてしまった。
半年経った今回は、新入社員の佐々木君、城越さん、
そして和の鉄人・橋本君が晴れて社員になり、
数名の新パートさんとの初めての会で、明るく希望に満ちたものだった。

話は代わって、武田晴信役の市川亀治郎氏と板垣信方役の千葉真一氏の迫真の演技に
毎週、惹きつけられるNHK・TVドラマ『風林火山』。
信玄は「人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり」
と言い遺したと言う。
しかして、遂に築城せずに生涯を閉じた。

潰えざる無形の城こそ、人であり、情けであると言うのだろう。
有形の建物や組織や資産があっても、人を繋ぎ止められず、
何時かは消え行き、何処かへ離れ去る。

人材こそ器であり、財であり、宝である。
それを繋ぎ継ぐものこそ、
古今に変らざる人情機微だと、
反骨の武将は説いた。

武田信玄.jpg


柔よく剛を制す。
石垣を接ぐものは、堅牢の石に非ずして、
柔らかき土であり、砂である。
人を繋ぐのは、
見えざる人の心であり、涙である、と。

国を興すも、業を成すも、
人無くしては成らない。

皿.jpg

今日の会場となった酒房「藍」さんの
米山女史は、器や花、料理に日本文化の精粋を凝らす。
見事な一点物の食器を、豪快に大胆に使って悔いを後に残さない。

それら芸術を、見抜く眼力もまた情緒なのだ。
最後に、皆を納得させる共通の意識は、情を通した眼(まなこ)である。
感情が納得する所で、
最後の納まり処に、納まる。

それを、近代的に言えば、
「純粋直感」と呼ばれるもの。

利に繋がらず、情に依って繋がる絆と判断こそ、
正確で、不動で、宇宙的なのだ。

Andrew-carnegie.png


彼の鉄鋼王・アンドリュー・カーネギーは、
1919年、83年に及ぶ生涯に幕を閉じた。
墓碑銘に刻ませた最期の言葉は、
『ここに、自分より賢い人々を、
周囲に集める術を知っていた1人の人間が横たわる』
だった。

この巨星の謙遜と人を大切にする
余徳にあやかりたいものだ。

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