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2008年03月17日

●「訶子・かし」染め 顛末

カシ染め 3.jpg

一年越しの想いがようやく叶った。
それは染めのこと。
一年前入社した染めと織りを志す小平恵美さんとの共同作業。
彼女は昨日晴れて結婚式を挙げ、明後日、永住の地・八丈島に向かう。
伝統工芸「黄八丈」伝承のために骨を埋めに旅立つ。

結婚式 1.jpg

カシ染め 8.jpg

「ミニ結」を包む巾着を縛る組み紐。
その絹糸を「訶子(かし)」の実で染め上げる。
訶子との出会いは、チベットの旅先だった。
その詳細は後日話したい。

カシ染め 7.jpg
染め.jpg

チベット医学、漢方、アーユルベーダーで、万能薬として広く伝承されて来た。
遠く釈尊の時代、糞のように捨てられたボロ布をつなぎ合わせて作った袈裟・
「糞掃衣(ふんぞうえ)」を着るを習いとして、その染料が訶子、アルラだった。
また、鑑真和上によって日本にもたらされた訶子は、
室町時代、新年や慶事の席の床に「訶梨勒(かりろく)」として袋物が飾られた。
魔除けの縁起物として珍重されて来たのだ。

カシ染め 5.jpg

それを、丹念に実を砕き、エリクサー水に漬け、そして色止めして干す。
そして、名匠の手で組み紐にして、麻袋を縛り、小さな「可愛(かわゆい)」を包む。
実に何人もの人の手を経て、結が完成される。
小さな結晶体、「可愛結」には多くの人々の想いが詰まっている。

ちなみに、トータル・ヘルス・デザインさんでは、
この「可愛結」の無料プレゼントキャンペーンを向こう一ヶ月実施される。
その後、この訶子染め巾着入りのを、正式に販売する予定。
http://www.thd-web.jp/site/kyoto-annai/book.html
可愛結.jpg

カシ染め 1.jpg

染め上がった絹糸の、
恵美さんの置き土産を眺めて、
これから私一人で染めなければ、と思っては、嘆息した。

それにしても、昨日の心こもった手作り結婚式。
恵美さん、
身も心も「黄八丈」に捧げ、八丈島で無形文化財となって、
故郷に自分で染め織った錦を以って、飾って欲しい。

そして一年、まほろば農園で逞しく鍛え抜いた
大畑君と横糸・縦糸を交えながら
幸せな家庭の愛の反物が織り上がるよう祈ります。
あ・り・が・と・う!!
お・め・で・と・う!!

結婚式 2.jpg


コメント

たおやかな女性ですね。
ご結婚 おめでとうございます。
いつか八丈島に行ってお話してみたいです。

宮下社長、いいご縁でしたね。
 いつでもそういうご縁にあふれて
いますね。なによりもすてきな事ですね。

かわゆい。。。この訶子染め巾着入りのを、正式に販売する
いいですねーーーほしくなります。

八丈島で是非がんばってほしいですね。まっすぐに伸びていかれると思います。

宮下社長いいご縁ですね。
そんな風なすてきなご縁にあふれたまほろばさん♪

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