まほろばblog

「砂時計の詩」

9月 6th, 2013 at 15:04
 山本 富士子(女優) 

              『致知』2013年10月号
               特集「一言よく人を生かす」より

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私は亡くなった主人と
毎年バースデーカードを贈り合っていたんですけれども、
主人は必ずそこに素敵な言葉を記してくれたんですね。

その一つが砂時計の話だったんです。

『産経新聞』の一面に、
「朝の詩」という一般読者の方が投稿する欄があって、
主人はそこへ投稿された「この秋」という詩に
大変感銘を受けて、「砂時計の詩」と題して
バースデーカードに引用し贈ってくれたんです。

       砂時計の詩

 一トンの砂が、時を刻む砂時計があるそうです。

 その砂が、音もなく巨大な容器に積もっていくさまを見ていると

 時は過ぎ去るものではなく

 心のうちに からだのうちに積りゆくもの

 と、いうことを、実感させられるそうです。

 時は過ぎ去るものではなく

 心のうちに からだのうちに積りゆくもの

私はこの言葉に出合うまでは、
時は過ぎ去るものと考えていました。

こうして牛尾さんとお話ししている時も
もちろん刻々と過ぎていきます。

だからこそこの一瞬一瞬を大切に、
一日一日を大切に、いい刻を
自分の心や体の中に積もらせていくことが大事で、
それがやがて豊かな心やいい人生を紡いでいってくれる。

そう受けとめて、一日一日を精いっぱい生きる、
きょう一日を精いっぱい生きることの大切さを
改めて実感させられました。

とても感動したものですから小さな紙に書いて、
お財布に入れていつも持ち歩いているんです。

※島根県の仁摩サンドミュージアムに設置されている
 一トンの砂時計。ちょうど一年の時を刻むそうですが、
 なぜこのような砂時計がつくられたのでしょうか?

One Response to “「砂時計の詩」”

  1. 三木ひさし Says:

    先月末に念願の島根県太田市、仁摩サンドミュージアム、見学いたしました。

    まさしく、山本さんの致知の本の中の、詩を、読んだときからの願いでした。

    友人3人で、出かけました。知らないことを、知る、知的好奇心を、味わい感動しました。

    島根県は、隣の山口県より、地味な県です、好きな、所になりました。

    勝手なことを、投稿して、失礼の段お許しください。
    有難うございました。

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