まほろばblog

「天国から愛を注いで」・・・・・

2月 27th, 2016 at 10:58

「ありったけの愛を注いでくれるとうれしいな」

とつづった両親の6歳未満で逝った女の子への手紙。

今季流行したインフルエンザで脳症になり、脳死の判定を受け、

その運命を受け入れた両親と子の哀切極まりない心の慟哭が聞こえます。

Aちゃん、どうぞ天国で安らかに、ご両親をお守りください。

そして、あなたの臓器が動いている方の命を長らえさせてください。

そして、みなの幸いを分け与えてください。

そして、あなたも天国で幸せに生きてください。

 

両親の手紙  全文

Aちゃんが体調を崩してからお父さんとお母さん辛くてね。

毎日毎日神様にお願いしました。

目に見える物全てに、お山に行ってお願いして、川が見えればお願いして、

海に向かっても…いろいろ神社なんかも夜中に行ってお願いしました。

最後には落ちている石ころさんたちにもお願いしたんだよ。

でもね、どうしてもAちゃんとお父さんを入れ替えることはできないんだって。

もう目を覚ますことはできないんだって。

もう長くは一緒にいられないんだって。

お父さんとお母さんは辛くて辛くて、寂しくて寂しくて泣いてばかりいたけれど、

そんな時に先生からの説明でAちゃんが今のお父さんやお母さんみたいに

涙にくれて生きる希望を失っている人の、

臓器提供を受けなければ生きていけない人の希望になれることを知りました。

どうだろう?

Aちゃんはどう思う?いやかな?

お父さんやお母さんは悩んだ末、Aちゃんの臓器を困っている人に

提供することを決めました。

もしいやだったらゴメンね。

お父さんもお母さんも臓器を必要としている人がたくさんいて、

その人を見守る人たちがどんなにか辛く苦しい思いをしているか知っています。

もしその人たちにAちゃんが役に立てるなら、

それは素晴らしいことだと思ったんだよ。

一人でも人の命を救う。心を救う。

ってすごく難しいことでお父さんもできるかわからない。

だけど、とても素晴らしく、尊いことなんだよ。

もしAちゃんが人を救うことができたり、その周りの皆さんの希望になれるとしたら、

そんなにも素晴らしいことはないと思ったの。

こんなにも誇らしいことはないと思ったの。

Aちゃんが生きた証じゃないかって思ったの。

今のお父さん、お母さんみたいに苦しんでいる人が

一人でも笑顔になってくれればどんなに素晴らしいだろうと思ったの。

そして、その笑顔はお父さんやお母さんの生きる勇気にもなるんだよ。

いつも周りのみんなを笑顔にしてくれたAちゃんだから、

きっとまた世界の笑顔を増やしてくれるよね?

命は繋ぐもの。

お父さんとお母さんがAちゃんに繋いだようにAちゃんも困っている人に

命をつないでくれるかな?

願わくば、お父さんとお母さんがAちゃんにそうしたように、

AちゃんもAちゃんが繋いだその命にありったけの愛を

天国から注いでくれると嬉しいな。

                               お父さんより

お母さんを

もう一度

抱きしめて

そして笑顔を見せて

                                 お母さんより

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