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まほろばだより−トピックス−



 今年八月、北京経由でモンゴル視察旅行へ向かう飛行機の中でのことでした。 
  まほろばへ塩を卸して下さっている木曽路物産の鹿野社長が、  

 「今度、塩の販売を公取(公正取引委員会)が摘発強化するから、その協議会に入会した方がいいですよ。もう初回審査は締め切っているが、私から伝えますから、早く手続きして下さい」

と言われたのです。

 「えぇ!そうすると、まほろばの『七五三塩』は、売れなくなるんですか?」  

 「そうです、何れそうなります。塩業界は大きく淘汰されます」  

 まほろばでは家内工業的に4種類のミックス塩を加工し、とりわけ「七五三塩」はまほろば思想を塩に託したと言う生命線ですから、どうしても世に残したかったのです。その思いを外す事は到底考えられませんでしたので、即座に、

 「入会します!」

 と返答し、その場ですぐ、手続きの連絡を取って頂きました。  

 ところが、塩製造法等の表示義務化の法律は、今年の4月 日に官報告示され、同日施行されていたため、既に初回審査は締め切っており、もう間に合わない、と言われてしまいました。  
 しかし、そこは鹿野社長の配慮で、どうにか次の審査の対象に入れてもらうことが出来たのです。ところが、それからがまたまた大変な道程(みちのり)でした。


   

 
 
  戦後、専売法の縛りで、昔ながらの塩田法が取り止められ、イオン交換による塩が半ば強制的に製造販売されて来ました。
しかし、それらはご存知のようにNa99%以上の精製塩で、体内のミネラルバランスを崩し、内臓(特に腎臓)に負担を与えるものでした。

その中をかい潜って、「伯方の塩」や「天塩」などは、外国の天日原塩を再加工したり、「海の精」は国内で海水から塩造りし、特別会員制で、天然自然塩として細々ながら販売して来たのでした。それは先人の、不当な塩の統制に抵抗して来た歴史でもありました。
ことに自然食品店としては、改めてその労に深く感謝するところです。
(まほろばも開店当初から、0―1テストで「伯方の塩」を選び、その恩恵に預かって来ました。)  

 1985年に、専売公社が民間に委託され、たばこ産業株式会社に移行されました。
2002年には塩の販売も解禁自由化され、一挙に世界中から色々な塩が日本に入って来ることになりました。
そして、この塩の解禁で、塩業界は様変わりし、忽ちのうちに業界は飽和状態になってしまいました。  

 一方、消費者は、今までのような狭い範囲での選択肢ではなく、世界各国から輸入された数多くある塩の中から自由に選べるようになりました。
それは、木曽路物産のモンゴル塩のような又とない素晴らしい塩に巡り会えた反面、さまざまな売り方で誇大表示や誤認表示で消費者に誤解や期待を与える塩も多く出て来ることになりました。  

 そこで、それを統制する必要が出て来たのです。
鹿野社長も発起人として、「食用塩公正取引協議会」準備会を発足し、約5年の準備検討の末、晴れて今年発足の運びになり、平成22年には完全施行される所まで漕ぎ着けたのでした。 

(※1997年に廃止された塩の専売制に変わり、規制緩和となった塩事業法により、木曽路物産は試験的にモンゴルの塩の輸入をはじめました)

 
  実は、今大手以外の塩関連業者のほとんどが赤字で、その中の一部のみ経営が成り立っている状況だ、とのこと。
先年、ニガリダイエットが流行した時がありました。
このニガリは塩製造の副産物で、この流行は塩関連業者には追い風になりましたが、その内流行も去り、工場に食品添加物の制度が施行され、その免許許可制度でニガリも自由に売れなくなり、加えて重油の高騰で、業者の勢いも衰えていったそうです。  

  塩の流通はいわば、運賃の下敷き、道の肥やしとなり、事実、我が社でもその影響は例外ではありませんでした。  

  旧専売公社は、塩を大量処理する場所として、醤油・味噌屋に流していましたが、その塩屋と醸造屋を現代的にうまく繋いでまとめたのが、鹿野社長であり、今回の協議会の下地にもなったものでした。



 

 「七五三塩」が、協議会の事務局や、同審査委員の頭を悩まし、議論されたことは容易に想像でき、自分ながらご迷惑をおかけしたと思うと同時に、「良くぞ、通ったな!」という感想なのです。それほど内容が複雑で、難しい箇所が多くありました。  

  事実、この書類を出すのに、どれほど事務局とのやり取りを繰り返し、御指導を仰いだ事か。
また何度もやり直し、申請し直した事か。
しかし、奇跡中の奇跡、この「七五三塩」なる複雑怪奇なものが、遂に公取協議会で受理・認定されたのです。
当然、「七五三塩」の最も言いたい事、「0―1テスト」や「エリクサー水」などは削除されました。
反対に、混ぜる塩のパーセンテージを細かく記載することになりました。 

  しかし、これは元より仕方の無いことで、それでも頗るラッキーな話なのです。
先日、関西で重曹の営業に、鹿野社長に同行して戴いた時、 「宮下さん、これは離れ業、スレスレセーフで、本当に奇跡に近かったね」 と言われ、そのことの重大さに、改めて感謝・感謝でした。







 今回、規制され、 「表示ルール」が変わった所は、
@原材料名は4種類に限定
4種の塩の別は明確で、岩塩と称していたものが、多くは内蒙古・ジランタイの塩湖から生産する塩なので湖塩と表記。チベットの紅塩などは岩塩。特に「七五三塩」はこの4種類がくまなく混合されています。
七つの海は海水塩や海水、五大陸は湖塩や岩塩で、三大山は岩塩。
チベットやモンゴルは世界の臍のような役目をしていて、ピラミッド的には底辺で世界を支えているといった感じである。当然0―1テストでは量的に多く配分されている結果になっています。


A製造方法の表示義務化
 
製造法は、みな特殊ミキサーによる混合法。
「七五三塩」は焼き塩を作る工程が入ります。


C地域名が含まれた商品名の表示基準の設定
 
生産地は、モンゴルと表示できず、中国という一括表示になりました。
昨今は中国へのイメージが悪く、これを懸念する所ですが、仕方がありません。 内蒙古は中国ですから。


D天然塩・自然塩の表示禁止  
「天然、自然」という表現が使えなくなりましたが、Aで製造法の表示が義務化されたので、精製されたイオン交換や添加物を入れた塩とは区別出来るので問題はありません。

 

   

Eミネラル豊富・ミネラルいっぱい表示の禁止  
ミネラルは、どんな塩でも加工精製していなければ、90%以上はナトリウムで、あとの数%が微量ミネラルの違いです。
多くミネラル塩と言うのはこの微量ミネラルを指しますが、これからは表示出来ません。

まほろばでは海水塩を、微量ミネラルの配分が少ない『若塩』と呼んでいます。
一方『老塩』と呼んでいる岩塩(或いは湖塩)は何億年の堆積で自然にナトリウム分が低下し、微量ミネラルの配分比が多くなっています。
いわゆる練れている状態で体にも負担が少ないので、まほろばがモンゴル塩を推奨する所以なのです。
0―1テストでも一押しですが、これは記載出来ません。


F健康・美容の効果効能表示の禁止  
効果効能は、直接製品には表示出来ません。
これは、まほろばのパンフを見て戴き、「七五三塩」の素材の多様性や、世界を一つに「和む」という想いを汲み取って頂ければ幸いです。
混合するのもただ混ぜているのではなく、0―1テストでミネラルバランスが人体生理に合うように設計し、混成しているのですが、これも記載出来ません。
結果、各種各様の塩を秩序よく混ぜることで、味わいが深くなることも表示出来ない。
効果効能といえば、チベット医僧が丸薬として紅塩を使っていましたが、これも結果を想起させるので表現できません。また「盛り塩」等の祭祀用は、目に見えない世界のこと故に、これも書けません。
これらは、利用者の判断に任せるしかありません。


G校正マークの採用  
「公正マーク」が付くことにより、「食用塩公正取引協議会」の会員であり、国からお墨付きを戴いているという認証であり、規約に則った表示であることの証明です。
これは野菜や食品のJASマーク、工業製品のJIS規格のようなものです。

 

 

 今後、罰則制度も決め、基本的に法的縛りがかかります。また、全面的に公取が調査に乗り出し、塩業界も非常に風通しの良い、明瞭で健全なものとなって行くでしょう。

ともあれ、まほろばの「七五三塩」「雪山水蒙古塩(ヒマラヤの水/モンゴルの塩」「西蔵山蒙古湖(チベットの山/モンゴルの海」「天日塩」が、そのまま継続して販売できる事で、一同胸を撫で下ろしました。
ちょっと怪しいかな(?)の表現も削られ、スッキリした形で、全国の店頭に並ぶ事も近いでしょう。
多少表現が紋切り型で意を尽くせない面もありますが、塩がお客様に渡ることが第一なので、これで上出来とするところでしょう。

 皆さんの応援と木曽路さんのお蔭を感謝したいと思います。
まほろばの店頭にも、徐々に「公正マーク」付きの塩が並びます



 

 

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