まほろばblog

「伸びる選手の条件」

9月 10th, 2013 at 11:56
  吉田 栄勝(吉田沙保里選手の父/
            一志ジュニアレスリング教室代表) 

              『致知』2013年4月号
               特集「渾身満力(こんしんまんりき)」より

yoshidasaori[1]
以前うちの教室に、一万人に一人ともいえる逸材がいましてね。
本当に、格闘技をやるために生まれてきたような子で、
出る大会出る大会、全部優勝していきました。

そして小学生の時、柔道に転向し、
それも日本一になって
もう一度レスリングに戻ってきたんですよ。

ところが彼は、俺は日本一だという偉そうな顔をしていて、
態度が悪いものでね。

あれがもうちょっと素直だったら、
五輪も出られるんだろうなと思うんですが。

そういう選手は他にもいて、教えたことはすぐ覚えるし、
教えなくても相手がやっているのを上手に真似る。
ただその子が本当に強くなるかというと、
やっぱり最後は素直でなきゃダメですね、人間。

「はい」という返事や
「すみません」「ありがとう」という言葉を
ちゃんと知っている人間でないと。

俺は強いんだ、なんて偉そうにしている人間は
もう人が相手にしない。

小さい頃からそういうことをしっかり叩き込んでおかないと、
大きくなってから必ず損をします。

私は(娘の)沙保里によくこんな話をしてきました。

「もしおまえが途中で負けてしまったら、
 おまえに負けた子がまた泣いてしまうぞ。
 だからおまえに負けた子の分まで勝たなきゃいけない」と。

一方、女房は二〇〇八年に連勝記録が百十九で途切れた時、

「いままでおまえが勝たせてもらったその裏で、
 他の子は皆泣いていたんだよ。
 一度負けたくらいでクヨクヨするな」

と言いました。

連勝の記録ももちろん大事ですが、
やっぱり人間、負ける悔しさというのを覚えていってこそ、
本当の成長へと繋がるのだと思います。

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