まほろばblog

「賢治の聴覚」の不思議

9月 12th, 2022 at 13:51

ホメラレモセズ
 クニモサレズ
  サウイフモノニワタシハナリタイ

と、人生を結んだ宮澤賢治。

ポラーノ廣場、イーハートブ、カンパネラ・・・・

ハイカラ言葉が綺羅星のように輝く賢治の童話。

「ポラーノの廣場」にはカタカナがちりばめている。

モリーオ、ファゼーロ、ミーロ、テーモ、デステッパーゴ・・・・

あの時代になんという進取の気性。

何処から取り入れたのかしらん。

「風の又三郎」の冒頭、

「どっどと どどうど どどうど どどう。

青いくるみも吹きとばせ すっぱいくりんもふきとばせ 

どっどと どとうど どどうど どどう」

この新しい響きのひらがなの連続音、オノマトペ。

風の音律、リズムに、賢治の耳の創造的聴覚。

この賢治文学の音楽性に、気付きを与えるのが、

NHKラジオ深夜便の「宮澤賢治の音楽風景」の

民俗音楽研究家である尾原昭夫 さんのしみじみとした語りだ。

賢二の紙文字を、音文字に昇華した曲と歌が何とも言えない。

もう、こういう小曲に心寄せる人も解せる人も少なくなってしまった。

そんな賢治の世界を、彷彿とさせるドキュメントが映像で残っている。

栃木の土呂部集落での小学校での記録。

1959年と言えば、60年も前の同年代。

その懐かしさも加わって、テレビによって、

子供の興味関心が俄かに芽生える様子は、

何故か、賢治の革命的、多角的視野の開眼を思わせた。

次の動画は、簡単な解説。

60年前の白黒のドキュメンタリーが衝撃的!『山の分校の記録』

次は本当の記録映画「山の分校」

じっくりご覧になってください。

テレビ放送の原点を想う 「教育テレビ開局に込められた願い」

https://www.youtube.com/watch?v=5GEIQtEHWAs

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