まほろばblog

中一弥さん逝去、日本は遠く・・・・・

11月 3rd, 2015 at 16:21

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時代挿絵画家の中一弥(なかかずや)翁がお亡くなりになられた。

104歳。

その時代劇の江戸風物を描かせたら天下一品というか、右に出る人が居なかった。

女性の姿態に顕れる、その匂うような情緒が、しみじみとして、えもいわれぬものがあった。

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あの吉川英治さんや池波正太郎、海音寺潮五郎さんなどの挿絵で一世を風靡したが、

その情緒纏綿とした筆致を継ぐ人は、もういないのではなかろうか。

昭和は、本当に終わってしまった感がある。

現代のイラストや人物画には、この情緒といった滲み出すような

奥行きのある潜むような情感がなくなってしまった。

それは、生活様式や教育、家庭環境からは、汲み出せないものになったからだ。

そんな意味でも、中さんの死は、一時代というより、

日本が遠く離れてしまったという思いが強いのだ。

さみしい・・・・・。

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