中一弥さん逝去、日本は遠く・・・・・
11月 3rd, 2015 at 16:21![00ca929f1cfd7ea543e55fb61f7c5be9[1]](https://www.mahoroba-jp.net/newblog/wp-content/uploads/2015/11/00ca929f1cfd7ea543e55fb61f7c5be91.jpg)
時代挿絵画家の中一弥(なかかずや)翁がお亡くなりになられた。
104歳。
その時代劇の江戸風物を描かせたら天下一品というか、右に出る人が居なかった。
女性の姿態に顕れる、その匂うような情緒が、しみじみとして、えもいわれぬものがあった。
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あの吉川英治さんや池波正太郎、海音寺潮五郎さんなどの挿絵で一世を風靡したが、
その情緒纏綿とした筆致を継ぐ人は、もういないのではなかろうか。
昭和は、本当に終わってしまった感がある。
現代のイラストや人物画には、この情緒といった滲み出すような
奥行きのある潜むような情感がなくなってしまった。
それは、生活様式や教育、家庭環境からは、汲み出せないものになったからだ。
そんな意味でも、中さんの死は、一時代というより、
日本が遠く離れてしまったという思いが強いのだ。
さみしい・・・・・。
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Posted by mahoroba,
in 「倭詩/やまとうた」