まほろばblog

「六十か条の“選手心得”」

1月 5th, 2012 at 10:53

      
       
 深井 浩司(新潟県立佐渡高校野球部監督)
        
       『致知』2012年2月号
       特集「一途一心]

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私が監督になってからキャッチボールや
全力疾走といった基本的な練習から始めたのですが、
そこで気づいたのは部員の日常生活の乱れでした。

挨拶ができず、遅刻をしたり、
授業中に居眠りをしたりする生徒が大勢いる。

そこで日頃の行動規範などを定めて部員全員に配り、
毎日唱和させることにしたんです。

練習や試合の心構えなど六十か条を記したもので、
もともとは私の母校・丸子実業高校野球部の
恩師だった中村良隆先生が作られた
六十六か条を現代風にまとめ直しました。

高校野球は人間教育の場であるという基本線を踏まえながら、
師弟が一体となって甲子園を目指すものだという考えの下、
六十か条を
「一般心得」「練習心得」「試合心得」「生活心得」の
四つに分類したんですね。

もっとも初めて生徒に配った時には、
すぐに伏せられてしまいましたが(笑)、保護者にも全員配り、

「私はこういう信念で指導させてもらいます。
  もしこれに外れるようなことをしたら
  すぐクビにしてください」
 
 
と伝えました。

野村克也さんが「負けに不思議の負けなし」と言われますが、
試合の敗因は必ずこの中に隠されていると考えています。

例えば

「グラウンドの恥はグラウンドで返せ。
 言い訳、詫びる言葉は厳に慎め、
 自己の責任解消は口で談ずるべきではない」。
 
 
悔しい思いをしたら言い訳をするのではなく、
一回でも多く素振りをしたり、一球でも多く捕球の練習をする。
そういう見えない努力を重ねなさいということですね。

他にも

「球場に足を踏み入れたら気力で相手に勝て、
 一に闘志、二に闘志、三に気合、余力は残すな」
 
 
「チャンスは必ず生かせ。次のチャンスは期待するな」

「同じ投手から二度負けるな。
 研究して、打ち崩せ、これが根性だ」
 
 
「勝負の厳しさを知れ、理屈は通らない、結果だけが評価される。
 高校野球は人生と同じ一本勝負である」
 
 
などがあります。

私は技術が六で気持ちが四のチームと、
技術が四で気持ちが六のチームがあったとしたら、
後者が勝つのが高校野球だと思うんです。

平凡なことを習慣化して取り組めば大きな力になる。
きょうは気分がいいから元気を出すけど、
別の日は嫌なことがあったから声を出さない、
といった気まぐれは絶対にいけない。

そういう日常の心得をこの中に込めたつもりです。

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