まほろばblog

Archive for 11月 10th, 2011

癒しの音、そして声

木曜日, 11月 10th, 2011

 

先日4日、ピアニストのウォン・ウィン・ツァン(黄永燦)ご夫妻とカウンターテナーの吉野大地さんが来店されました。

道内コンサートツアーの帰り、緒方さんが「無限心庵」に、案内されたのです。
緒方さんのご紹介で、ウォンさんがデビューの頃から、古いまほろばの店でCDを売らせて貰っていました。
何度かコンサートに足を運びましたが、その日初めてお話ししました。
神戸で生れ育ち、香港出身の華僑で、ご先祖は黄河流域一帯に住まわれていたそうです。
先日、如皋は揚子江一帯が日本人の源流ということを書きましたが、共に中国文明発祥の地で、何か浅からぬ因縁を感じました。
彼の音楽には、やはり中国大陸の無限性と、日本育ちの叙情性が織り成されて、
単なる繊細とかスケールといった杓子定規に当てはまらない音楽観が底に流れていて何とも不思議なのです。

地下で「MW」の神秘を説明すると、奥様が「私は美枝子・ウォンでM・W。私の事よ」ということで、ご機嫌でした。
これは奥様あってのウォンさんで、ご自身も大いに肯いて「異議なし!」何処も奥様立てて家庭円満なんですね。

http://www.satowa-music.com/

一緒にいらした帯広の吉野大地さんは、「ガイヤシンフォニー7番」のエンデイングを見事に唄われています。

彼のCDを聞かせて戴いて、その澄み切った歌声に深い感銘を受けました。

地元に、こんな霊性の歌を表現出来る方がいらっしゃることに驚きを隠せませんでした。

印度に長く滞在して、神の賛美歌バジャンに出会い、開眼したそうです。

きっと前世は、向うの方だったのでしょう。

http://www.turiya-music.com/

最後に、美枝子さんが気になっていた「エリクサー」。

丁度、浄水器を替え買える時だったそうです。

その話しを聞いた途端、直感的に、コレだ!と思ったそうです。

また、エリック・サティを、弾く用意があったそうで、シンクロしていますね。

エリクサー給水場前で、お二人して0-リングテストをしております。

強く離れず、バッチリで、決まりだそうです。

ウォンさんは、何でもお二人して0-リングで決定されるとか。

似ていますね・・・・・・(笑)。

また、再びとお会い出来ます日を。

 

 「慶應義塾生を魅了した『論語』の授業」

木曜日, 11月 10th, 2011

       
       
          

佐久 協 (作家・元高校教師)
        
『致知』2011年12月号
特集「孔子の人間学」より
 http://www.chichi.co.jp/monthly/201112_pickup.html#pick1

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 私は孔子と福沢諭吉がよく似ていると思うんです。

 私のような戦後教育で育った西洋的な感覚を持った人間は、
 個人と社会を対立させて捉えてしまいがちで、
 一人で頑張ったって世の中は変えられないという
 意識を強く持っているんです。

 けれども孔子も福沢も、
 個人が世の中を変えられると信じていました。
 
 
 孔子は、

 「人能(よ)く道を弘(ひろ)む。
  道の人を弘むにあらざるなり」

 と説いています。

 人が道を弘めるのであって、
 道が人を弘めるわけではないと。

 我われはすぐに政治が悪い、法律が悪いというけれども、
 我われ一人ひとりが道徳を実践することで
 少なくとも一人分は世の中がよくなる。
 社会と個人は対立しないという意識、
 これが孔子の思想の基本だと思うんです。

 福沢は

 「一身独立して、一国独立す」

 と説いています。

 独立した個人こそが国家を支える基盤になるという考え方ですが、
 孔子もまさにそういう気概で世に打って出ました。
 いま我われに求められるのはこの気概だと思います。

 
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 ● 一日己に克(か)ちて礼を復(ふ)めば、天下、仁に帰す。
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  「佐久流現代語訳」
  
  たったの一日でもいいから自らの行動をしっかりと見つめて、
  人として納得できる一日を送ってごらん。
  そうすれば世の中は確実にその一人分だけ
  理想社会に近づくものなんだから。

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 ● 力足らざる者は、中道にて廃(はい)す。
   今、女(なんじ)は画(かぎ)れり。
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  「佐久流現代語訳」

  力不足の者は、やれるところまでやって倒れればよいのだ。
  お前は、やる前から自分で自分に限界をつけているだけだ。

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 ● 下学(かがく)して上達す。
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  「佐久流現代語訳」

  身近なことからコツコツと学び、
  その積み重ねによって仕事や人生の奥義をきわめよう。