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まほろば自然農園
 
     

 寒暖の差が激しい中、3〜4日も雨が降り続いたと思いきや、抜けるような初夏の青空、 低温が長く続き、畑仕事は遅れてさんざんだけれど、寒い春がもたらした新緑は抜群!!  

 ちょっと暑いかな、と思われるさわやかな初夏の陽射しの彼方、近景の山々が一気に萌え上がってきました。  
優しくて、いかにも頼りなげだった浅黄色の木々たちは、これまで潜伏していたエネルギーを一挙に爆発させ、風にそよぎ、うねりながら、しっかりとした緑に日、一日と豹変して行くのです。

 この目を瞠らんばかりの移ろいには、地鳴りするような歓喜のエネルギーが溢れ、命がほとばしるような感動があります。  
山が、木が、大地が、まるで、少年から青年に移り行く、エネルギーに満ち満ちた元気溢れんばかりの若者の雄たけびのようです。  
木々の緑のバリエイションに太陽が光を重ね、さらに風が複雑な動的な陰影を織りなす神秘的なスポットの中にふっと誘い込まれると、山や、木や、大地のエネルギーと一体になって帰れなくなってしまいます。  

はっと我に帰ると、禅など学んだこともないのに、
<不立文字、教外別伝>という言葉がなぜか浮かんできました。
多分、主人からの聞きかじりなのです。


 いけない、いけない、早く仕事しなくっちゃ!!

 


 今日は手稲山の頂上の雪もやっと消え(土地の人たちは、手稲山に雪が残っている内は、遅霜の心配があるので、ナスやピーマンなど果菜類は植えない方が良いというのです) 今、出荷中のきゅうりの苗が終われば、今期終了となります。  

 農園では、露地トマトに続いて、ピーマンを植えました(6/2日)。
明日はナスを植える予定です。 それからカボチャを植えて、玉ねぎを植えて、ネギを植えて、とうもろこしを植えて、キュウリを植えて、ニガウリを植えて、花豆や、うずら豆や、大豆も植えて・・・・・・・・・・・・・・
 
 わたしの頭の中は、消化しきれないスケジュールで一杯です。

 

 

 春一番に種まきした青菜類が虫に食べられてしまいました。
寒いせいか発芽率が悪く、蜜植していないので渇き安くなり、その上、忙しくて水やりを省略したのがいけなかったようです。
散水の手間を省く為、スプリンクラーをつけようと思っていたのですが、なかなか付けられず、あっという間に虫に食べられてしまいました。  

 春先はいつも乾くので、何度か不耕起で植えてみましたが、粘土質なので酸素が入らず、素直に成長できませんでした。
それで今年は耕してから植えてみたのですが、耕すとやはり乾燥しやすくなり、どちらもうまくいきません。  

 次の青菜類のところには、スプリンクラーを付けました。
果たしてうまくいくでしょうか?
農薬も防虫ネットも使わずに、春に露地で青菜を作るのは大変難しいのです。

 

 防虫ネットを使ってもいいのですが、まほろばは痩せ我慢しています。
それは、防虫ネットをかけなくても虫に食われない健康な野菜を作りたいからです。
 
よくよく観察していると、虫に食われたり、 病気になるのは野菜の生命力が弱った時です。
どういう時に虫に食われたり、病気になったりするかというと、
その作物にふさわしくない場所や、土や、水や、肥料設計、環境条件になった時です。

 

 

 ちょっとしたバランスの乱れをついて、どこからか病原菌や、虫が湧いてくるのです。一日といわず一晩で広がってしまいます。
まるで、自然発生するかのようです。  

 どんどん変化する気候や、成長する野菜の変化に合わせて、常に動的バランスを保つのは中々難しいことですが、それが無農薬で健康な野菜を作るということですし、無農薬野菜を作る醍醐味でもあります。

無農薬と低農薬の違いは、天と地ほども大きいのです。

 

 よく曲がったキュウリや、虫食い野菜が自然だとか、安心だとか言われるようですが、それは必ずしも正しくはありません。
もちろん、農薬がかかったものよりは安全ですが、本当の意味で健康で自然とは言えません。  

 キュウリが曲がるのは、水分や栄養分が足りない時ですし、木が古くなり、根が老化して水分や栄養分の吸収が出来にくくなった時にも曲がります。
栄養は水に溶けた形で吸収されるので、栄養と水は作物にとって一体のものです。
何故、曲がるかと言うと、先の方まで水分も栄養も届かないからです。
その証拠に曲がって細くなった先の方はおいしくありません。  

また、曲がっているから無農薬というのでもありません。
無農薬でも、低農薬でも、慣行農法でも、栄養失調になれば曲がるものは曲がるのです。

 たとえば、ナスは暑いのが好きで、水はけがよく酸素要求量の大きい野菜ですが、水分や窒素肥料の要求量も大きいのです。

  ところが、まほろば農園は粘土質なので、水分を多めにあげたり、大雨にあうと、水はけが悪くなり、酸素不足になり、根っこが伸びることが出来ず、病気も出やすくなります。

 ところが、水分が少なすぎても、栄養分の吸収も悪くなり、木が大きくならず、ナスも堅くなります。いわゆる<石ナス>です。  

 それよりもなによりも、ナスは高温性野菜なので、北海道は露地では作りにくい野菜なのです。
気温が低いと水分も、栄養分の吸収も悪くなり、これも<石ナス>の出る原因になります。
というか、気温が高いと少々水分を多く入れても循環してくれるのですが、低いと、すべてがうまく行きません。

農園は平地より2度ほど気温が低いのと、風も強いので、よけいに低温障害を受けやすいのです。

 

 ところが、気温がせっかく高くなった頃には、水源がスグ枯渇して、もっと水分の必要量の大きいきゅうりの方を優先して潅水するので、ナスにまで回らないことが多いのです。
でも、今年は地主さんが大きなため池を掘って下さったので、旱魃にも対応できそうです。  

 しかし、今年は、冷夏だという大方の予想通りであれば、ナスにはあまり嬉しくないことになるでしょう。夏は夏らしく暑いことを祈るばかりです。  

  それでも、毎年毎年堆肥を入れたり、草を漉き込んだり、ナスにふさわしい土になるように努力を積み重ねています。
いつか素晴らしいナスが出来るのを夢見て…。


 被害を受けていないのは、香りの強い春菊と、ほうれん草だけです。

ほうれん草は虫には食われないけれど、 まだ小さいのに寒さでトウ立ちが早くなり、 商品価値がなくなってしまいました。
なかなか難しいものです。

 出荷しないでおこうかと思ったのですが、もったいないので値段を下げて販売することに致しました。

 

 宿根草のニラは寒い春をゆっくりと構え、ゆっくりと大きくなって例年より2週間ほども遅れてやっと収穫期にはいりました。

 一番ニラはかためなので、普通は刈り取って2番ニラから販売するようですが、まほろばでは一番ニラから販売しています。
それは経済効率のためではなく、一冬雪の中で過ごしながら蓄えた栄養価とエネルギーに溢れているからで、このパワフルな生命力を戴かないわけにはいかないと思っているからです。

 一番ニラは一年に一度しか食べられません。
しかも一週間ほどの間です。
ぜひ、餃子や、玉子とじなどポピュラーなお料理でお楽しみください。  

みつばもおいしい時期は一週間ほどです。
露地みつばの香りをお楽しみ下さい。

 

 年中行事のジャガイモ植えを2回に分けてやりました。
ちょうどその日は、障害者の方たちの就労支援の研修日でもあり、付き添いの方2人を含めた5人と、<よろこびの家>の奥村さん、ボランテイアの方など応援団が何人もあり、あっというまに植え終わってしまいました。

 じゃがいも植えはやっぱり人数ですね〜〜〜!!  
初めての方たちなのに、きれいに、ていねいに一生懸命植えてくれたので本当に助かりました。皆さん、ありがとうございました!!  

 研修の方たちは、これで3日目だったのですが、雨が降って3日間ほど来られなかったので、皆早く来たくて待ち遠しかったのだそうです。
そんなに楽しく仕事をしてくれて嬉しい限りです。


 


 


 

 

 

      2010月06月号
   

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